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立夏2023年はいつ?暦の上の夏をカレンダーでチェック!

立夏と書いて、“りっか”と読みます。

「立」と四季の組み合わせは、立夏の他に立春立秋立冬があり、四立(しりゅう)と呼ばれるもの。

四立は、暦の上での季節の変化を示しています。

立夏は、過ごしやすい5月ですが、初夏の陽気も感じられる時期にあたります。

そんな立夏ですが2023年はいつからいつまででしょうか。

立夏の日程はもちろん、立夏という季節についてもピックアップしてお届けしていきます。

立夏の由来と時期

二十四節気立夏top

立夏とは、日本が太陰暦だったころに、季節の移り変わりを知るために使っていた二十四節気という区分の一つです。

立夏の日というのは、この立夏という時期の始まる日(節入り日)のことです。

立夏という場合、節入り日の当日のみを指すこともありますが、本来は約15日間の期間を意味します。

2023年の立夏はいつ?

  • 2023年の立夏の日時(節入り日時)は5月6日(土)3時
  • 立夏の期間は5月6日(土)から5月20日(土)

立夏2023カレンダー

年によって1日前後しますが、例年5月5日ごろから始まり、次の二十四節気・小満の前日にあたる5月20日ごろまでが立夏の時期になります。

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立夏とはこんな季節

5月が始まったばかりですが、暦の上では立夏と同時に夏が始まります。

5月初めの立夏の日から8月初めの立秋の前日までが暦の上では夏になるわけですね。

とはいえ、立夏の時期である5月は、日差しが強くなり気温も上がり出しますが、暑くもなく寒くもなく1年を通じても過ごしやすい気候です。

緑も日を追うごとに濃く鮮やかになり、初夏の陽気が満喫できます。

立夏に入ると、田んぼにも水がはられ、命を育む季節が始まります!

立夏にあたる七十二候

二十四節気をさらに5日ごとの季節に分類した七十二候では、立夏は次のような季節になります。

蛙始鳴(かわずはじめてなく)

5月5日から5月9日ごろは、蛙の鳴き声が盛んに聞こえ始める時期です。

春に冬眠から目覚めた蛙が、繁殖期を迎えるのがちょうどこの頃。

蛙の鳴き声は、繁殖期を迎えたオス蛙からメス蛙に送るラブコール。

田んぼにも水が張られて、子育ての環境もバッチリですね。

蛙は、毎年同じ場所に戻ってきて産卵をする習性があります。

その習性から、蛙の置物は「無事帰る」「お金が返る」「家が買える」など、とても縁起がいい生き物とされています。

カエルの結婚

蚯蚓出(みみずいずる)

5月10日から5月14日ごろは、みみずが冬眠から目覚めて土の中で動き出す時期とされています。

みみずは、土壌を豊かにするために欠かせない生き物です。

みみずが地中深く掘り進むことで、水はけの悪い土地は水はけが良くなります。

反対に水はけが良すぎて水を貯える力が弱い土は、潤いが増します。

さらには、土の中に含まれる有機物や微生物を食べるみみずの排泄物は、土を肥やす貴重な養分なのです。

ニョロニョロとした姿でお世辞にも可愛いとは言えないみみずですが、とてもありがたい生き物だったのですね。

ミミズ

竹笋生(たけのこしょうず)

5月15日から5月19日ごろは、タケノコの先っぽが土の表面に出てくる頃。

タケノコといえば、3月から4月、早春の食べ物なのに、5月の中旬になぜ?と思うところですが、タケノコの種類が違うのです。

一般に私たちが食べているタケノコは、17~18世紀に入ってきた「孟宗竹(もうそうちく)」という外来種の竹。

一方、七十二候で出てくるタケノコは、日本に古くからある「真竹(まだけ)」という種類で、5~6月が収穫期

真竹は、孟宗竹に比べてアクが強く、収穫して時間が経つと強いえぐみが出てきますが、収穫直後は刺身で食べられるほど美味なのだとか。

一度、食べてみたいものですね。

筍

立夏の時期の気象データ

5月の気候は、さわやかで「風薫る」という言葉がぴったりです。

徐々に気温も上がり始めて、お天気のいい日は初夏を感じることもありますが、過ごしやすいのは湿度が低いためでしょうか。

そこで、立夏の気象データとして、7都市の2022年5月の日中の最高気温と平均湿度を気象庁のデータからお借りしてきました。

都市データ上旬中旬下旬
札幌最高気温27.42727.9
平均湿度565973
仙台最高気温26.127.229.6
平均湿度597277
東京最高気温26.326.631.2
平均湿度717975
名古屋最高気温27.227.933.1
平均湿度606863
大阪最高気温26.927.531.8
平均湿度576461
福岡最高気温26.42730.6
平均湿度646662
京都最高気温29.328.533.5
平均湿度566159

*気象庁のデータから作成

気温は、5月の下旬に入ると最高気温が30℃を超してくる都市がチラホラあります。

それでも過ごしやすいのは、やはり湿度の低さゆえですね。

6月に入ると梅雨の走りでジメジメとした日も増えだして、7~8月と高温多湿の日本の夏が始まります。

爽やかな季節は5月が終わると、秋までお預けですね。

立夏の時期の雑学

藤棚
“立つ”と四季の組み合わせた四立(しりゅう)には、立春・立夏・立秋・立冬があります。

立春は、1年の始まりでもあり、前日の節分が行事として知られています。

立秋は、立秋の日を境に、時候の挨拶が暑中見舞いから残暑見舞いに変わります。

ところが立夏には、特別な行事がありません

立夏と重なることが多い端午の節句には柏餅・粽と言った食べ物がありますが、立夏だから食べるという習わしではありませんね。

ですが、柏は次の新芽が出てくるまで葉を落とさないことから、柏餅は家系を絶やさないとして縁起がいい食べ物とされています。

季節の和菓子として、立夏の時期、一度は柏餅を食べておきたいですね!

柏餅

御田植祭(おたうえさい)

立夏は、まさに田植えの季節です。

今でこそ機械化も進んだ田植えですが、ほんの少し前までは、腰をかがめて一苗ずつ植えていく田植えは重労働でした。

そうした田植えの辛さを少しでも和らげようと田植え歌を歌いながら田植えをする風習と、田の神様をお祭りして豊作を願う農耕儀礼が結びついて始まったのが、今でも各地に残る御田植神事です。

ちなみに

日本三大御田植祭として知られているのは

  • 三重県志摩市 伊雑宮御田植祭(いざわのみやおたうえまつり)と磯部の御田植
  • 千葉県香取市 香取神宮御田植祭
  • 大阪府大阪市 住吉大社の御田植祭

旧暦の5月は新暦では6月にずれ込むため、御田植祭によっては6月半ばに行われています。

御田植祭

神様の衣替え、御衣祭(おんぞさい)

立夏の日は、神様の御衣・御料を夏の物にお取替えする祭典が各地の神社で行われます。

天照大神が御祭神である伊勢神宮は5月14日に神御衣祭(かんみそさい)として執り行われていますが、この他にも立夏の日に御衣祭(おんぞさい)を行われている神社があります。

よく知られたところでは、

  • 八坂神社
  • 明治神宮
  • 箱根神社

など。

これらの神社では、立夏の他に立冬の日にも御衣祭が行われています。

御衣祭(おんぞさい)

5月は「毒月」

「毒」とくると穏やかではありませんが、陰陽道では旧暦5月は、穢れが多い「毒月」として最も注意して過ごす月です。

その中でも、旧暦の5月5日は、「九毒の日」として1年で「最も穢れやすい日」とされています。

5月5日と言えばこどもの日の祝日で五節句の一つ、「端午の節句」。菖蒲湯に入るという風習があります。

実は、菖蒲湯は、1年で最も危険な「九毒の日」の邪気が穢れを払うために入るもの

現在の5月のさわやかな季節と言うイメージからは「毒」は想像がつかないですね。

菖蒲湯

まとめ

「立夏(りっか)」は、昔使われていた季節の区分、二十四節気の一つで、立夏の日から暦の上では夏が始まります。

年によって1日前後しますが、例年5月5日ごろから始まり、次の二十四節気・小満の前日にあたる5月20日ごろまでが立夏の時期です。

ちなみに

2023年は5月6日(土)から5月20日(土)までが立夏です。

5月は、緑も日々濃さを増し、日中の最高気温が30℃を超す日も出てきますが、湿度も低く過ごしやすい時期です。

6月の梅雨の時期を経て、7~8月と高温多湿の日本の夏がやってきます。

  • 次の二十四節気は小満(しょうまん)です。
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