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貧血にチョコレートは効果がない?それには3つの理由があった!

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疲れたときに一粒食べたくなるチョコレートは、鉄分を多く含むお菓子としても知られていますね。

鉄分といえば、貧血の改善には必要な栄養素と多くの人がすぐに思い浮かべるところです。

甘くておいしいチョコレートが、貧血にも効果があるとしたら、貧血で困っている人にはとても良い話です。

ところが、チョコレートは鉄分が多く含まれていても貧血に効果があるとは言えないようなのです。

鉄分の多いチョコレートが、なぜ貧血に効果があるとは言えないのか。本日は、こちらをじっくりとお伝えしていきます!

チョコレートに鉄分が多いのは事実

貧血チョコレート効果top
日本の食品表示基準上、100gあたり2.25mg以上の鉄分が入っている食品は、「鉄分がたっぷり含まれている」という表現をしてもよいことになっています。

文部科学省が出している日本食品標準成分表2015年版(七訂)で確認すると、ミルクチョコレートには100g中2.4mgの鉄分が入っていることが分かりました。

つまり、チョコレートには「鉄分たっぷり」と言っても良い量の鉄分がチョコレートには含まれているということですよね。

ところが不思議なことに、「チョコレートには鉄分たっぷり」と、どのメーカーもアピールしていません。

ということは、チョコレートは鉄分を多く含んでいても貧血改善の効果が期待できないということになると思いませんか。

期待していただけに残念ですが、なぜ、鉄分が豊富でも貧血改善に効果がないのか、続いて説明していきますね。

チョコレートで貧血を改善できない3つの理由

チョコレートを食べる男の子
しっかりと鉄分を含んでいるのに貧血改善の食品として上がってこないチョコレート。

どうしてなのか調べてみた内容から次のような理由が浮かんできました。

チョコレートで貧血を改善できない3つの理由

  • チョコレートの鉄分は吸収率の低い非ヘム鉄
  • 鉄分の吸収を邪魔する栄養素が2つある
  • 必要な量をとるにはカロリーが高い

これだけではよく分からないと思いますので、続けて、3つの理由をしっかりと説明していきたいと思います!

チョコレートの鉄分は吸収率の低い非ヘム鉄

鉄分には、

  • 魚や肉などの動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と
  • 野菜や木の実などの植物性食品に含まれる「非ヘム鉄

の2種類があるのをご存知でしょうか。

このヘム鉄と非ヘム鉄の最大の違いは、体への鉄分の吸収率

色々な実験データがあるのですが、含まれている鉄分が同じになるように「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」を取った場合、「ヘム鉄」が10~20%吸収されるのに対して「非ヘム鉄」は1~6%しか吸収されません

ヘム鉄と非ヘム鉄

チョコレートは、カカオという植物の種子が主原料ですので、チョコレートの鉄分は体に吸収されにくい「非ヘム鉄」と思われます。

そして、もう一つ、「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」には見逃せない違いがあります。

野菜などに含まれる「非ヘム鉄」は、むき出しの状態のため、胃腸に吸収される際に、胃腸壁を傷つけるそうです。

一方の「ヘム鉄」は、ポルフィリン環というものにくるまれているので、胃や腸壁を傷つけることなく吸収されます。

吸収率の高さだけでなく、胃腸への優しさという点でも「非ヘム鉄」より「ヘム鉄」の方が優れているといえますね。

チョコレートに含まれる鉄分の吸収を邪魔する栄養素

チョコレートに含まれる鉄分の体への吸収率が低いという以上に、チョコレートが貧血に良いとは言えない理由があります。

それは、鉄分の吸収を邪魔する成分が2つもチョコレートに含まれていることです。

鉄分の吸収を邪魔するチョコレートの2つの成分

  • タンニン(エピカテキン)
  • カフェインの仲間、テオブロミン

この2つが鉄分の吸収をどのように邪魔するのか、詳しく見ていきましょう。

タンニン(エピカテキン)

タンニンは、抗酸化作用があるとして注目を集めているポリフェノールの一種です。

しかし、残念なことに、貧血に関していうならばタンニンは鉄分の吸収を邪魔する存在になります

タンニンと鉄分は、ある意味とても相性が良く、体の中でくっついて「タンニン鉄」というものに変化します。

この「タンニン鉄」は、水に溶けにくい性質があり、腸から吸収されないのです。

そのため、せっかく取った鉄分も、体に吸収されずに排出されてしまうという勿体ないことになります。

つまり、チョコレートに含まれる鉄分は、一緒に含まれるタンニンとくっついて出て行ってしまうために、体に吸収されない可能性が非常に高いのです。

タンニンが多い緑茶、紅茶、コーヒーはいつ飲めばよい?

食事中や食後に飲む機会の多い緑茶や紅茶、コーヒーですが、この3つはタンニンを多く含んだ飲み物です。

食事中や食後に飲むと、鉄分の吸収を邪魔してしまいますので、貧血の人は特に食事中や食後すぐに飲むのは控えたほうが良いでしょう。

飲む場合は、食後1~2時間ほど経ってからなら大丈夫です。

それぐらいの時間があれば、食べたものが消化吸収されるので、鉄分の吸収を邪魔することはありません。

カフェインの仲間、テオブロミン

鉄分の吸収を邪魔するもう一つの成分、テオブロミンです。

聞きなれない成分ですが、テオブロミンは、カカオに多く含まれる成分で、カフェインと良く似た物質です。

カフェインやテオブロミンは、さきほどのタンニンのように鉄分の吸収そのものを邪魔するものではありません。

では何がいけないのかというと、利尿作用なのです。

カフェインのもつ利尿作用は、鉄分の吸収に必要なビタミンを消費します。

鉄分の吸収にはビタミンが必要

その結果として、鉄分の吸収が悪くなってしまうのですね。

それともう一つ、貧血にとって良くない作用がカフェインにはあります。

カフェインを取ると、血管が収縮するのですが、そうなると当然血流が悪くなります。

貧血は、酸素を運ぶ鉄分の濃度が血液中に低いことから起こる症状ですので、血管が収縮して血流が悪くなると、さらに体に酸素が不足してしまいます。

そうなると貧血が楽になるどころか、体にとってさらに辛い状況になってしまうことになります。

必要な量をとるにはカロリーが高い

さて、次はチョコレートに含まれる鉄分と1日に必要とされる鉄分の摂取量を見ていきましょう。

1日に必要とされる鉄分の摂取量

月経のある女性の1日に必要とされる鉄分の摂取量は10.5mgです。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2015年版)

先ほど紹介しましたが、ミルクチョコレート100gに含まれる鉄分は2.4mgで、カロリーは558kcalです。

鉄分だけを考えると、1日に必要な鉄分をとるには、500gのチョコレート(板チョコ10枚相当)を食べればいい計算になります。

ですが、それだけのチョコレートを食べると、カロリーは実に2790kcalにもなります。

1日に必要なカロリー量を軽くオーバーする数値ですね。

バランスのいい食事

貧血の改善にはバランスの良い食生活が不可欠です。

鉄分をとろうとしてチョコレートを多く食べることは、食生活のバランスという点からも決して良いとは言えません。

ここまでチョコレートが貧血改善に効果があるとは言いがたい理由を見てきました。

とはいえ、チョコレートを食べてはいけないということはありません。

甘くておいしいチョコレートを食べると幸せな気持ちになれますし、カカオポリフェノールは動脈硬化のリスクを下げる効果など、チョコレートは貧血には効果は無くても多くの健康に良い効果のある食べ物です!

貧血の改善はチョコレート以外の食べ物や食生活で取り組んで、チョコレートはチョコレートとして美味しく楽しんでいただければいいかなと思います。

まとめ

チョコレートは、食品表示基準では、「鉄分たっぷり」と表示しても良いほどの鉄分を含む食品です。

しかし、貧血の改善に効果が期待できる食品とはいいがたい理由が3つあります。

  • チョコレートの鉄分は吸収効率が低い
  • 鉄分の吸収を邪魔するタンニンとテオブロミンを含んでいる
  • 必要な量をとるにはカロリーが高い

貧血の改善には鉄分不足の解消が不可欠ですが、鉄分は体に吸収されにくく、体に十分な鉄分が貯まるまでに時間がかかります。

鉄分を含む食品をとることを心がけたバランスのとれた食事をすれば、1日に必要とされる鉄分の摂取量は十分に補えます。

そうした食生活を少なくとも1~3ケ月続けることで、貧血が改善されていきます。

チョコレートは、残念ながら貧血には効果があるとはいえませんが、動脈硬化のリスクを下げるなどの健康に良い効果も多く報告されています。

また、甘いチョコレートは食べれば幸せな気持ちになれることも間違いありません。

貧血の改善は期待できなくても、チョコレートがおいしいことに変わりはありませんしね!

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