バレンタインディーが近づくと、今年はどんなチョコレートを買おうか、楽しみになりませんか。
ですが、いざ買いに行くと、チョコレートの種類の多さに事前リサーチが吹っ飛び、うろ覚えの情報で買ってしまうのは私だけでしょうか。
そうなってしまう原因は、チョコレートの種類の多さと、耳慣れないカタカナ名称。
そこで本日は、チョコレートの名称と種類についてお届けしていきます!
■目次
チョコレートの種類分け
チョコレートの種類は、次の3つの基準によって分けられています。
- 規格
- 風味
- 形状
種類が多く感じるのは、基準が3つもあるせいだったのですね。
「チョコレートの種類分け」を分かりやすく表にまとめると次のようになりました。
分類方法 | 内容 |
規格基準 | 日本国内で販売するチョコレート・ココア類の規格基準による分類 「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」に定められている |
風味 | チョコレートの主要原材料であるカカオマスの含まれる割合によって分類 |
形状 | チョコレートがどういう形に加工されているかで分類 ※形状の一つ、ボンボンチョコレートがさらに色んな種類がある |
バレンタインシーズンには、目にするチョコレートの多くはチョコレートの形状の一つであるボンボンチョコレートです。
さらに、ボンボンチョコレートに色んな種類があることも分かりました。
また、同じ種類を指しているのに、英語由来のカタカナ表記であったり、フランス語由来のカタカナ語表記であったりすることも、チョコレートの種類を実際以上に多く見せています。
では、それぞれを順番に説明していきますね。
チョコレートの規格基準による種類分け
国内で販売するチョコレートは、「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」の規格基準に基づいて、4つの種類のどれにあたるかを表示するよう決められています。
- チョコレート ⇒ チョコレート生地が60%以上
- 準チョコレート ⇒ 準チョコレート生地が60%以上
- チョコレート菓子 ⇒ チョコレート生地が60%満
- 準チョコレート菓子 ⇒ 準チョコレート生地が60%未満
たしかに、チョコレートの箱の裏を見てみると、「名称:チョコレート」と印字されています。
ここで目新しいというか、“?”となるのが、チョコレート生地・準チョコレート生地という言葉。
「生地」とは、チョコレートやチョコレートの加工品を作るもとのこと。
規格によって、「生地」も5種類(3種類がチョコレート生地、2種類が準チョコレート生地)に分類されます。
チョコレートの風味による種類分け
チョコレートは、原料のカカオマスが含まれる量で香りや味わいが大きく違ってきます。
カカオマスの量・香りによる種類が、ビターチョコレートやミルクチョコレートです。
チョコレートの風味による種類
- ビターチョコレート
- スイートチョコレート
- ミルクチョコレート
この分け方と種類は、スーパーやコンビニなどで並んでいるチョコレートからも大変馴染みがあるものですね。
この種類で悩むことはあまりないかもしれませんが、実は同じことを言っているよという名称が複数あります。
ビターチョコレート
ビターチョコレートは、カカオマス+カカオバター+糖分が主な原材料のチョコレートです。
ビターチョコレートの一番の特徴は、乳成分(ミルク)を含まないこと。
そして、カカオマスが60%以上含まれているため、色が濃く甘みがほとんどありません。
ビターチョコレートは、ダークチョコレートと表現されることもありますし、フランス語のショコラ・ノワールとなっていることもあります。

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スイートチョコレート
スイートチョコレートもビターチョコレートと同じく、原材料はカカオマス+カカオバター+糖分の3つで乳成分を含みません。
ビターチョコレートとの違いは、カカオマスの比率が50%~55%前後と若干少ないこと。
お菓子作りによく使われる一般的なチョコレートです。
ミルクチョコレート
ミルクチョコレートは、カカオマス+カカオバター+糖分+乳成分が原材料です。
名前のとおり、乳成分(ミルク)が入っていることが分類の決め手。
入っているカカオの比率も30~40%と低くなりますので、苦味はさらに少なくなります。
乳成分としては、全脂粉乳、脱脂粉乳、クリーム粉乳が使われますが、クリーム粉乳を使ったものを区別してクリームチョコレートということがあります。
ミルクチョコレートは、フランス語ではショコラ・オ・レとなります。
ホワイトチョコレート
ホワイトチョコレートは、ココアバター+糖分+乳成分から作られます。
ホワイトチョコレートの特徴は何といってもカカオマスを使っていないこと。
そのため、色も白く苦味もなくまろやかな味わいに仕上がりますが、カカオマスを使わない分、健康に効果があると注目のカカオポリフェノールも残念ながら含まれていません。
フランス語では白はブランですので、ホワイトチョコレートは、ショコラ・ブランとなります。
第4のチョコレート
ホワイトチョコレートをうっかり焙炉(ほいろ)に入れっぱなしにしたところ、ブロンド色に変化していたことがヒントになり7年の歳月をかけて開発されました。
日本で初めて販売されたのは2013年ですが、キャラメルとビスケットを合わせたような香ばしさがあり、マイルドな甘さとほのかな塩気が絶妙と人気を集めています。
チョコレートの形状による種類分け
チョコレートは、ご存じのとおり、溶かすとドロッとした液状になります。
その性質から、生クリームやナッツ類を混ぜる、ビスケットにはさむ・かけることも自由自在。
それが、チョコレートの種類の多さにもつながっているのですが、チョコレートの基本となる形状をここでご紹介します。
板チョコレート
チョコレートの基本といえば板チョコレート。
板チョコについては、詳しい説明は要りませんよね。
近ごろは、チョコレートバーともソリッドチョコレートとも称することも増えてきました。。
シェルチョコレート
チョコレートを型に流して殻(シェル)を作ります。
そして、その空洞にクリームやジャム、ナッツ、フルーツ類を詰めて、さらにチョコレートで蓋をして完成です。
最も身近なシェルチョコレートといえば、ルックですね(笑)
パンワークチョコレート
カリッと美味しいアーモンドチョコは、パンワークチョコという種類になります。
ナッツ類やキャンデー類をチョコレート生地が回転している釜の中で転がすようにしてチョコレートでコーティングして作る粒上のチョコレートです。
エンローバーチョコレート
ビスケットやウェハースの一部または全部をチョコレートでコーティングするお菓子です。
ホローチョコレート
ホローチョコレートは、イースターの時に、卵の形をしていて中に人形や動物の模型が入っているチョコレートです。
普段はあまり縁がありませんが、バレンタインのチョコレート売り場に行くと可愛いものが多くて、姪っ子たちに買ったりしちゃいます。
ボンボンチョコレート
ボンボンチョコレートは、一口サイズのチョコレートの総称。
シェルチョコレート(ルックですね!)も、一口で食べられることから、ボンボンチョコレートにも分類されます。
バレンタインの特設会場で売られているチョコレートは、大体一口で食べられるボンボンチョコレートが、宝石箱のようにパッケージされていますよね。
そして、その一つ一つにトリュフやガナッシュと名称がつけられていて、私なんかは「覚えられない!」となります(笑)
そんなボンボンチョコレートの名称は、形状と中身を表しています。
ボンボンチョコレートの形と名称
オランジェット | オレンジピール(オレンジの皮)やスライスしたドライオレンジをチョコレートでコーティングしたもの。 最近は、グレープフルーツやレモンなどの柑橘を用いたタイプも出ています。 |
トリュフ | 黒いダイヤとも呼ばれる高級食材のトリュフに似せた形のチョコレート。 一口サイズに丸めたガナッシュにチョコレートやココアパウダーをかけて作ります。 |
マンディアン | 平らで丸いチョコレートの上にドライフルーツやナッツ類をトッピングしたチョコレート。 ベルアメールのマンディアンが種類も多くてきれいですね! でも一口サイズというには大きい気も・・・。 |
ロシェ | ロシェとは、フランス語で岩を意味します。 ナッツやパフなどをチョコレートで固めて、ごつごつとした岩のような形に仕上げます。 |
ボンボンチョコレートの中身と名称
ガナッシュ | チョコレートに生クリームや洋酒などを練り込んだくちどけの良いチョコレートです。 トリュフの中身でもありますが、ガナッシュと商品名になっているチョコレートも多いですね。 水分が含まれるため賞味期限は短くなります。 生クリームで作る固めのガナッシュは、生チョコレートとしても販売されています。 |
ジャンドゥーヤ | イタリアのカファレルが考案したチョコレートです。 焙煎したナッツ類(ヘーゼルナッツやアーモンド)のペーストとチョコレートを混ぜて作ります。 ジャンドゥーヤも商品名に使われていることが多くあります。 |
プラリネ | 砂糖をカラメルになるまで熱して、ローストしたアーモンドやヘーゼルナッツを混ぜます。 さらにペースト状にしたものがチョコレートに詰めたり混ぜたりして使われます。 |
このほかにも、キャラメルやマジパンもチョコレートの中身としてよく使われます。

⇒チョコレートの賞味期限切れ!いつまでなら安心?保存方法も詳しく!
まとめ
溶かして加工できるチョコレートは、生クリームやナッツ類など混ぜる材料も多様で、形も板状のものから一口サイズのものまでバラエティに富んだお菓子です。
また、名称も同じ種類に対して、英語由来やフランス語由来のカタカナ表記があることも種類が多く感じる一因になっています。
チョコレートを分ける基準は、
- 「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」に定められている規格基準
- チョコレートに含まれるカカオマスで変わる風味
- チョコレートの加工されている形状
の3つ。
形状の一つであるボンボンチョコレートは、一口サイズのチョコレートという意味で、バレンタインの時期に最もよく売られるものですが、中身や形によってさらに種類が分かれます。
中身が名称になっているケースが多いため、チョコレート選びの参考にできます。
- ガナッシュ:チョコレートに生クリームや洋酒などを練り込んだくちどけの良いチョコレート
- ジャンドゥーヤ:焙煎したナッツ類(ヘーゼルナッツやアーモンド)のペーストとチョコレートを混ぜたもの
- プラリネ:砂糖をカラメルになるまで熱して、ローストしたアーモンドやヘーゼルナッツを混ぜたもの
形状では、ガナッシュを芯にして高級食材のトリュフに似せた「トリュフ」が有名です。
他にも岩に似せたロシェや、平たい円形をしたマンディアンもボンボンチョコレートの一種です。
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