年が明けて1月も終わりに近づくと、飾るタイミングについてもこの日がいいとかあるのか気になりますよね。
そこで本日は、雛人形はいつから飾って、いつまでに片付ければいいのか、一目でわかる2020年のカレンダーを交えてお届けします。
”お雛様を片付けるのが遅れると婚期を逃す”件の真相についてもお伝えしますので最後までご覧ください~。
雛人形がいつからいつまで飾るもの?

雛人形をいつから飾って、いつまでに片付ければいいのかは、けっこう幅があります。
- 雛人形を飾りつけるのは、立春(2月4日ごろ)からひな祭りの1週間前まで
- 雛人形を片付けるのは、啓蟄(けいちつ)の日(3月6日ごろ)から春分の日(3月20日ごろ)の前日まで
また片付けるときは天気のいい日であれば日柄にこだわらなくてもいいのですが、お雛様の飾り付けには、この日が良いと言われる日があることも分かりました。
詳しい説明は後にして、雛人形をいつから飾っていつまでに片付ければいいのかを2020年のカレンダーで確認してみましょう!
雛人形を飾るなら2020年はこの期間!

カレンダーの中で薄いピンク色の日が、先ほどご紹介した雛人形を飾りつけるとよい時期です。
2020年の雛人形を飾ると良い期間
- 立春2月4日(火)から、ひな祭りの1週間前の2月24日(月)まで
2020年の雛人形を飾ると良い日
- 雨水の日は、2020年2月19日(水)
- 大安は、2020年2月4日(火)、10日(月)、16日(日)22日(土)
2020年は、大安の2月16日(日)、22日(土)と週末に重なりますね。

一方、雛人形を片付ける期間は、薄いグレーで塗られた日。
2020年の雛人形を片付ける期間
- 啓蟄3月6日(水)から、春分の日の前日3月20日(水)まで
この期間であれば、お天気が良くて湿気のない日であればいつでも片付けてOK!
週末のお天気が気になるところですね。
では、どうしてこれらの時期がお雛様を飾ったり片付けたりすると良いか、詳しくお伝えしていきますね。
雛人形をこの時期に飾ると良いのはナゼ?

雛人形を飾りつける時期とされるは、立春から3月3日のひな祭りの1週間前までです。
立春は、二十四節気という昔の季節の区分の一つで、暦の上での春の始まりです。
そして、立春の前日は、豆まきで厄を祓う節分。
つまり、節分で厄をはらってスッキリとしたところで、美しい雛人形を飾りましょうということです。

ひな祭りの1週間前までに飾りましょうとされる理由は、ひな祭りの直前にバタバタと飾るのはお雛様に失礼に当たるから。
この考えは、門松などのお正月飾りを大晦日に飾る一夜飾りを年神様に対して失礼に当たるとして嫌う考えと通じます。
- ひな人形は、厄を移して川や海に流した流し雛が原型です
- 門松は、歳神様が宿られる依り代として飾るものです
流し雛が精巧に華やかになるにつれ、雛人形は飾って眺めるよう変わりました。
しかし、本質的には雛人形は娘の厄を引き受けてくれる存在なのですね。
そのため、門松と同じようにお雛様への礼節を持って、遅くともひな祭り本番の3月3日の1週間前までには飾るようにしましょうと言われます。

では、立春から3月3日の1週間前までの間で雨水の日や大安が良い日とされるのは何故なのかを続いてみていきましょう。
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雨水の日に飾るといいのはナゼ?
雨水と書いて”うすい”と読みますが、立春と同じく雨水も二十四節気の一つです。
雨水が始まる雨水の日に雛人形を飾ると、良縁に恵まれると言われています。
雨水は、雪が雨に変わり、雪解け水が田畑を潤すという農業にとって大切な時期。
そして、水の神様として信仰されてきたのが弥都波能売神(みづのはのめのかみ)という日本神話の女神です。
弥都波能売神は水の神であると同時に命を育み守る神・安産の神として信仰されてきました。

安産の神である水の神への信仰から、水の恵みが田畑にもたらされる雨水の日に雛人形を飾ると良縁に恵まれると信じられるようになりました。
- 雨水の日は、例年2月19日前後ですが、2020年は2月19日の水曜日です
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大安の日に飾るといいのはナゼ?
何を始めるのにも良い日柄とされていますよね。
ですので、ひな祭りと大安に特別な関連があるわけではなく、一般的に良いお日柄であるので雛人形を飾るのにも良い日とされています。
ちなみに、2020年の立春(2月4日)から3月3日の1週間前(2月24日)までの間に大安は4回あります。
2月4日(火)2月10日(月)2月16日(日)2月22日(土)実際に大安の日を選んでお雛様を飾るというご家庭も多いようですよ。

大安以外のお日柄にお雛様を飾るなら、次の日柄の時間帯という手もありますので参考になさってください。
- 友引の日は11時から13時以外
- 先勝の日は午前中
- 先負の日は午後
お日柄を選ぶ場合は、凶日の仏滅と赤口だけは避けてくださいね。
雛人形をこの期間に片付けると良いのはナゼ?
さて、続いて、啓蟄(けいちつ)に雛人形を片付けるといいと言われる由来を見ていきましょうと言いたいところですが、こちらについては、はっきりとした理由が分かっていません。
啓蟄は、虫や動物が冬眠から目覚める時期を指す二十四節気の一つで、例年3月6日から3月20日ごろまでです。
現在では新暦で祝うひな祭りですが、江戸時代までは旧暦の3月3日でした。
旧暦3月3日は、新暦では3月下旬から4月上旬の間です。
つまり、旧暦では啓蟄の後にひな祭りが来ていたということになります。
ということは、啓蟄に片付けるとよいと言われるようになったのは、新暦になった明治時代以降と比較的最近なのですよね。

今でも、4月3日を旧暦の3月3日に見立てた”月遅れのひな祭り”を祝う地域では、啓蟄過ぎてもお雛様を飾っているわけですし。
そう考えると、新暦3月3日のあとで、啓蟄がキリがいいとして言われだしたたけかもしれません(笑)。
ただ雛人形を片付ける日は必ずお天気が良くて湿度の低い日を選ぶこと。
雨などで湿気の多い日にしまうと、人形の衣装などに湿気が残ってしまってカビやシミになる危険があります。
婚期が遅れるというのは昭和に入って出来た迷信!
ひな祭りの後に雛人形を片付けずに長く飾っていると娘の婚期が遅れるという話を知らない人はいないのではないでしょうか。
ひどい話になると、1日遅れると1年遅れるとかまで言われましたよね。
私なんかもこの話を鵜呑みにして、早々にお雛様を片付けたものです(笑)。
ですが!この話は昭和初期に作られた迷信に過ぎないのです!
迷信にも色々ありますが、昭和初期から言われだしたとなると迷信としても新参者ですね。
どうして、こんな迷信ができたのかですが、どうやら躾の一環のようです。
「片付けもできない女性は結婚もできないですよ」ということでしょうか。

躾説以外では、
- 早く片付ける=早く嫁に出せる
- 厄を移すためのものであった雛人形をいつまでも飾るのは良くない
だからだという話もありました。
いずれにしても迷信ですから気にする必要もないわけですが、お雛様を飾りっぱなしにしておいたり雑に片づけたりして傷めてしまうのは、やはりよろしくありません。
雛人形を片付ける目安として、啓蟄の間と決めておくと悩まなくてよさそうです。
- ひな壇の下の段から片付け
上の段から片付けると、下の段の飾り物を壊すリスクがあります。
- 柔らかい筆や付属の毛ばたきで、ほこりや汚れを丁寧に落とす
うっかりお雛様のお顔に指で触れると指紋跡がつきますのでご注意を。
- 人形ごとの小物を分かるように整理して収納
- 柔らかい布やティッシュペーパーなどでお顔と着物を変な癖がつかないように優しく包む
- 人形が動いて傷つかないように収納ケースと人形の隙間を丸めた紙を詰める
- 人形に直接触れないようにして人形用の防虫剤を収納ケースに入れる
- 直射日光の当たらない高温多湿ではない場所に収納する
まとめ
3月3日のひな祭りの主役である雛人形。
片付けるのが遅くなると婚期が遅れるとも言われますが、雛人形を飾る日についても立春から3月3日の1週間前が良いと言われています。
さらに、その期間でも、二十四節気の一つである雨水(うすい)の日や、お日柄の良い大安を選ぶと良いと言われます。
2020年の雛人形を飾ると良い期間
- 立春2月4日(火)から、ひな祭りの1週間前の2月24日(月)まで
2020年の雛人形を飾ると良い日
- 雨水の日は、2020年2月19日(水)
- 大安は、2020年2月4日(火)、10日(月)、16日(日)22日(土)
立春からが良いと言われるのは、前日の節分が豆まきなどで厄を祓う日だから。
厄を祓ってスッキリとしたところにお雛様を飾りましょうという意味があります。
そして、雨水の日は、水の恵みが田んぼに持たさされる日ということと、水の神が安産の神として信仰されていたことから、雛人形をこの日に飾ると良縁に恵まれると言われています。
ひな祭りの後は、啓蟄の日から啓蟄が終わる春分の前日までに片付けるとよいと言われますが、はっきりとした根拠は分かっていません。
2020年の雛人形を片付ける期間
- 啓蟄3月6日(水)から、春分の日の前日3月20日(水)まで
明治時代に新暦に変わるまで、ひな祭りは旧暦3月3日(現在の3月下旬から4月上旬)でしたので、啓蟄が終わってからひな祭りがあった計算です。
おそらく、新暦3月3日でひな祭りを祝うようになってから、片付ける目安として言われだしたことではないかと思われます。
そして、よく耳にする「雛人形を片付けるのが遅れると婚期が遅れる」という話は、「片付けもできない女性は結婚もできないですよ」という躾の一環から昭和初期に生まれた迷信ということです。
いずれにしても見ているだけで嬉しくなるお雛様。
立春から啓蟄までの春のやわらかい陽射しが感じられる中でこそ、美しさが際立つということかもしれませんね。