食事の量に気をつけているのに痩せない、前より痩せにくくなったと感じるときってありますよね。
しかも、むくんでしまっているようで、どうも水太りのようです。
最近水を飲み過ぎたのかなと、水を飲んでも太るようになってしまったのかなと、何が原因か考えてしまいますよね。
ですが調べてみると、水太りは水の飲み過ぎが原因ではないことが分かりました。正しい原因を知らないと水太りの解消も上手くいきません。
そこで本日は、水太りの原因と今すぐできる解消法について、詳しくお伝えしていきますね。
■目次
水太りってどんな状態?
水太りと呼ばれる状態は、一言でいうならむくみが慢性化した状態です。
水太りとまでは行かなくても、朝起きるとまぶたが腫れているとか、夕方になると足がむくむという経験は、女性なら誰でもありますよね。
”むくみ”とくれば、”水分の取り過ぎ”が思い浮かんでしまうところですが、そうした普通のむくみは、しばらくすれば解消しますので、水の飲み過ぎは一時的な原因にしか過ぎないのです。
水太りの原因の正体は新陳代謝の低下
むくみが慢性化する原因である新陳代謝の低下こそが、水太りの原因です。
- 塩分の取り過ぎ
- 運動不足
- 疲労
などで新陳代謝が低下すると、体内から不要な水分がうまく排出されなくなります。
不要な水分とともに排出される老廃物もどんどん体の中に溜まりだし、慢性的なむくみの状態、つまり水太りを生み出してしまうのです。
ですが、水太りだからといって水分を取らないのも、体が水分を守ろうとして排出を抑えますので、老廃物が増える⇒新陳代謝が落ちるという悪循環にはまりこむことに。
水太りの解消には、水分補給はした方が良いということをここでしっかり押さえておいてくださいね。
水太りかどうかをチェック!
水太りの人が、冷たい水やたくさんの水を飲むのは、体重の増加につながるのでまずは避けないといけません。
正しく水太りを解消するために、水太りかどうかをここでチェックしてみましょう。
- 味が濃い、または塩分の多い食べ物をよく食べる
- デスクワークや立ち仕事が中心
- 手足が冷たくのぼせやすい
- 下半身が太い
- 下腹がポッコリしている
- 夕方になると靴がきつい
- 靴下や下着の痕がなかなか消えない
- 舌の両側に歯型がついている
- いつも足が重くて疲れやすい
- 経血が多くて水っぽい
また、漢方では、水太りは、水のめぐりが悪く水毒が溜まっている状態だと考えます。
水を飲んでも、すぐに喉が渇くというケースも、水が全身にきちんと行き届いていないことを表すため、水毒が溜まっている=水太りにあてはまると見ます。
水太りと脂肪太りの見分け方
女性は、生理の前後はホルモンバランスの影響でむくみが出やすい体質です。
水太りのチェック項目に当てはまったとしても次の項目にもチェックがつく場合は、脂肪太りの可能性が高いです。
タイプを見誤っては解消できるものも解消できませんので、水太りが脂肪太りかもここでチェックしてみましょう。
- 体脂肪率が35%以上
- 内臓脂肪率が高い
- ウエストが太い
- 食事を減らすと体重が減る
- 運動すると体重が減る
脂肪太りの人は、生理が重い傾向もありますので、あわせてチェックしてみてください。
中には、水太りと脂肪太りの混合タイプという方もいらっしゃると思いますし、それぞれで痩せる方法は違いますが、続いて水太りの解消法をご紹介していきますね。
今すぐ水太りの解消を始めましょう!
水太りを解消するためには、一にも二にも新陳代謝を良くして余分な水分がスムーズに排出される体になることを目指さないといけません。
ある意味、体質改善に近いので、すぐすぐに水太り解消とはなりづらいという面があります。
であれば、なおさらのこと、今すぐにできる解消法を始めることが、一日でも早く水太りを解消する近道。
何かを用意する必要もなく、今日から始められる順でご紹介していきますね。
- ふくらはぎをマッサージする
- ツボ押しで水分の排泄を促す
- 体を冷やさない
- 生活リズムを朝型にする
- 下半身の筋肉を鍛える
- 体の水はけが良くなる食事をする
- 漢方の力を借りる
具体的にどういうことか順番に見ていきましょう!
ふくらはぎをマッサージする
ふくらはぎの筋肉は、下半身から新蔵に血液を送り返すためのポンプの役割を担っています。
第二の心臓とよばれることもあるほど重要な筋肉ですよね。
そのふくらはぎを気持ちが良いと感じる程度の強さで、くるぶしから膝にかけて、揉んでいきます。
そうすると、下半身の血液が心臓に送り返されますので、血液の循環が良くなり、余分な水分や老廃物の排泄もスムーズに進みだします。
夜寝る前はもちろん、足がむくんで重いと感じたら、ちょっとふくらはぎをマッサージするだけで楽になれます。
会社などで、マッサージが難しいようなら、座りながら足首の上げ下げをするだけでも同じ効果がありますよ。
ツボ押しで水分の排泄を促す
マッサージと同じぐらい手軽に今日から始められるのがツボ押しですね。
余分な水分の排泄を促してくれるツボを2つご紹介しましょう。
おへそから指1本上にある水分(すいぶん)というツボ
その名のとおり、余分な水分を排出しむくみの解消に効果のあるツボです。
- 仰向けに寝て楽な姿勢になる
- 息を吐きながら両手の中指を使って押し込むようにツボを押す
- 強く押しすぎないように10回程度繰り返す
ウエスト位置の背骨から指2本外側にある腎兪(じんゆ)というツボ
尿の排泄を担う腎臓と膀胱の働きを良くするツボです。
- リラックスした姿勢になり、わき腹をつかむように手を置く
- 息を吐きながら親指でツボを押す
- 強く押しすぎないように10回程度繰り返す
体を冷やさない
冷えは万病のもとと言われるように、体が冷えると血流もリンパの流れも悪くなり体の機能の全てを低下させます。
- 冷たい飲み物を取り過ぎない
- 水は常温で飲む
- 入浴時は湯船につかる
- 冷房・防寒対策をとる
体を温めて、血行を良くすることで、水分の排出が進みます。
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生活リズムを朝型にする
体の余分な水分は、夜眠っている間に腎臓で尿として処理されて、朝起きると排泄される仕組みになっています。
夜型の生活の人は、1時間早く寝るだけで余分な水分が排出されやすくなるため、水太りの解消につながります。
生活リズムが朝型になると、自律神経の働きが良くなりますので、新陳代謝が活発になるという効果も期待できますよ。
下半身の筋肉を鍛える
水太りは水分や老廃物の排泄が滞る状態ですが、老廃物の排泄を良くするために下半身の筋肉量を増やしてリンパ液の流れを良くする必要があります。
下半身には、先ほどご紹介したふくらはぎと太ももといった大きな筋肉が集中しています。
- 太ももを鍛えるスクワット
- ふくらはぎを鍛えるかかとの上げ下ろし
などが効果的です。
下半身の筋肉量が増えると、基礎代謝も増えますので、脂肪太りの解消にも効果的ですね!
体の水はけが良くなる食事をする
水太りかどうかのチェック項目の一つに、「味の濃いもの、塩分の高い食べ物が好き」というものがありましたね。
味付けや塩分が濃いものを食べると、高くなった血液の塩分濃度を薄めようとして、体が水分を排出せずに溜め込みます。
その結果として、むくみが起こってきますし、毎日そうした食事をとっていると、むくみが慢性化して水太りになってしまうのです。
水太りを解消する=体の水はけを良くするためには、体に入れる塩分を減らして、体から出る塩分を増やす必要があるわけですね。
体に入れる塩分を減らすためには、塩分を控える・薄味の食事をすること。
一方、体の中から塩分の排出を良くして余分な水分を減らすのは、カリウムの多い食材を食べることです。
1食に食べる量から見たときにカリウムが多い食材は次のとおりです。
食材(1食当たりの目安) | カリウムの量 |
大豆(30g) | 570mg |
いんげん豆(30g) | 450mg |
里芋(80g) | 512mg |
さつまいも小1本(100g) | 470mg |
刻み昆布(10g) | 820mg |
アボカド1/2個(70g) | 504mg |
参考図書:栄養の基本がわかる図解辞典
カリウムは、煮ると30%も溶け出してしまうので、煮汁も一緒に食べるようにするといいですよ。
漢方の力を借りる
水太りは、漢方では体力がない「虚証(きょしょう)」タイプの人に起こる症状とされます。
「虚証(きょしょう)」タイプで水太り体質の改善に処方される代表的な漢方は、防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)。
漢方の働きで、胃腸の働きが良くなって消化吸収力が高まりますので、体に必要なエネルギーが足りて、全身の機能がアップ。
余分な水分の排出がスムーズに行われるようになります。
しっかり体質改善をしたいと思うなら、漢方の力を借りるのがいいですね。
漢方とまでいかなくても、ハトムギ茶にも体に溜まった余分な水分を排出する成分が含まれますし、ハーブティーにも水太り解消効果のあるものがいくつかありますよ。
カモミール | デトックス効果が高い |
タンポポ | 利尿作用が高い |
アーティチョーク | むくみの解消(脂肪の代謝にも効果あり) |
まとめ
水太りとは、むくみが慢性化した状態のことです。
むくみは、
- 塩分の取り過ぎ
- 運動不足
- 疲労
などで新陳代謝が低下し、不要な水分が体外にうまく排出されずに起こりますが、しばらくすると治まります。
不要な水分とともに排出されるべき老廃物がたまっていくと、新陳代謝が悪化し、やがてむくみが慢性化しまうのが水太りです。
水太りだからといって、水を飲む量を控えると、体が水分を守ろうとしますので、さらに排出が悪くなるので逆効果ですので、きちんと水を飲むことが水太り解消の第一歩です。
そのうえで、水太りを解消するために、次のようなことを行っていきます。
- ふくらはぎをマッサージする
- ツボ押しで水分の排泄を促す
- 体を冷やさない
- 生活リズムを朝型にする
- 下半身の筋肉を鍛える
- 体の水はけが良くなる食事をする
- 漢方の力を借りる
いずれも血行や代謝を良くして、体から余分な水分を排出するために効果がある内容を今すぐできる順に並べています。
水太りは体質改善に近い面がありますので、気長にしっかり取り組んでいきましょう!