我が家も以前は、冬は急須で緑茶を入れていたのですが、最近は冬でも麦茶を飲むようになりました。ふと、何故なんだろ?と思って考えてみたら、ちょうど姪っ子が生まれた辺りに変わったことに気づきました。
麦茶は、小さい子供も安心して飲めるお茶というイメージありますよね。
それは、やはりカフェインが入っていないからなのでしょうか?
そこで本日は、麦茶になぜカフェインが含まれていないのか、他のお茶に比べてカフェインの量はそんなに差があるのか。また、赤ちゃんはいつごろから麦茶を飲んでもいいのかなど調べています。
麦茶がカフェインゼロなのは
麦茶は、大麦を焙煎したものから作られています。
緑茶や玄米茶のように、お茶の木の葉から作られていないので、カフェインが一切含まれていないのです。
また余談ですが、はと麦茶は、はと麦から出来ていますが、こちらは麦ではなくイネ科の食物。でも麦茶と同じくお茶の葉を使っていないのでカフェインを含みません。
では、ここで他のお茶にはカフェインがどれだけ含まれているか確認してみましょう。
品名 | カフェイン(100gあたり) |
麦茶 | 0mg |
玉露 | 160mg |
せん茶 | 20mg |
番茶 | 10mg |
ほうじ茶 | 20mg |
玄米茶 | 20mg |
文部科学省「日本食品標準成分表」(2015年版七訂)から抜粋
ちなみに、カフェインの多い飲み物の代表ともいえるコーヒーでは100g(約100ml)あたりに60mgのカフェインが入っています。麦茶がカフェインゼロなのは当然として、玉露がコーヒーよりもカフェインが多いとは知りませんでした!
麦茶にカフェインが入っていないことは確認できましたが、そもそもカフェインは体にどんな影響を及ぼすのでしょうか?次で少し見てみたいと思います。
カフェインの体への影響
カフェインが体に及ぼす作用としては、よく知られたところで眠気が飛ぶということがありますが、他にも色々な影響があります。
一般的にはこんな影響が
健康な成人がカフェインを取ると起こる一般的な影響を上げてみました。
- 利尿作用
- 不眠・めまい
- 胃に悪い
カフェインが腎臓を刺激して尿の排泄が増えます。カフェインが多いものでは水分補給になりませんので夏場は注意しましょう。
カフェインが中枢神経を興奮させる覚醒作用があります。ひどい場合は、めまいまで感じることも。寝る前にカフェインを取ると眠れなくなります。
空腹時にカフェインを取ると胃酸の分泌がさかんになり、胃壁を傷つけます。
カフェインを取ることで起こるメリットとデメリットをこちらの記事で詳しくまとめています!
⇒カフェインの効果と副作用は表裏一体!1回当り1日の取る量に注意!
麦茶の原料である大麦が6月に収穫されることから夏場に新鮮な麦茶を飲む習慣が根付いたのですが、夏の水分補給という点からも麦茶はとても理にかなった飲み物ですね。
日本では、カフェインの1日当たりの摂取基準は設けられていませんが、ヨーロッパの方では欧州食品安全機関(EFSA)から健康な人がとっても安全と考えられる量が提示されています。
体重が50kgの人だと1回15mgまで、1日では285mgまでという計算です。
湯のみの大きいサイズは約120ml、マグカップは約240mlが目安となるそうです。玄米茶などは100g(約100ml)で10~20mgのカフェインですので、上記の基準から見ても毎食後の飲むぐらいは安心の量です。しかしコーヒーは、マグカップに3杯も飲むとカフェインの取り過ぎなのですね。私もコーヒーが好きなので気を付けようと思います。
その点、麦茶はカフェインゼロなお茶ですので、こうした心配をする必要はありません!
もちろん、妊婦さんや赤ちゃんにとってもカフェインゼロの麦茶は安心の飲み物です。妊婦さんや赤ちゃんにとってカフェインがどういう影響するかも見ておきたいと思います。
妊婦さんにはこんな影響が
さきほどの欧州食品安全機関(EFSA)によると、妊婦さんや授乳中の人がとれるカフェインの目安は1日200mgまでになります。スウェーデンの研究では1日に100mg以下が望ましいという報告もあるようです。
授乳中の人がカフェインを取り過ぎると、赤ちゃんも母乳からカフェインを取ることになるので、赤ちゃんが眠れなくなります。これは、大人の場合を同じですね。
妊婦さんの場合はちょっと深刻で、カフェインを取り過ぎると、これはお腹の赤ちゃんの成長に大きな影響があります。
- 赤ちゃんの発育が悪くなり低体重児のリスクが高まる
- 流産のリスクも高くなる
これは気を付けないといけませんね。
ただ、妊娠中だからといってカフェインを断たないといけないわけではありません。我慢がストレスになるぐらいなら、先ほどの1日100mg以下を守ればあまり心配することはないそうですよ。
では、赤ちゃんが麦茶を飲んでいい時期は何ヶ月ごろからかを続いて見ていきましょう。
赤ちゃんが麦茶を飲んでいい時期
赤ちゃんには、離乳食の開始と同時に麦茶を上げても大丈夫です。カフェインゼロですし、麦茶には体温を調節する効果もあるので赤ちゃんにもおすすめのお茶です。
赤ちゃんは、母乳やミルクから水分補給はしっかり出来ていますので、麦茶は水分補給としてではなく、離乳食とともに少しずつ色んな味になれるということと虫歯予防が目的です。早い赤ちゃんで生後4ヶ月ごろから、遅くても6ヶ月ごろには麦茶デビューですね!
大人用の市販品は赤ちゃんには濃いので、家で煮出すか濃縮麦茶を薄めるなどしたものを上げてくださいね。
麦茶が、離乳食を食べ始めた赤ちゃんの虫歯予防になるのは、麦茶に虫歯の原因となるバクテリアの繁殖を抑える成分が入っているからです。
麦茶の原料である大麦は、中医学では体の余分な熱をとって水分の代謝をよくする食べ物とされています。そのため、麦茶は暑い夏の水分補給に適した飲み物として親しまれてきました。
ところが最近の研究で麦茶には、血液をサラサラにしたり、がんや老化を防止したりする成分があることが明らかになったのですが、内容を知ると、ひょっとしたら、麦茶には、まだまだ発見されていない成分や効能もあるかもと思わされるほどです。
麦茶の効能について、こちらの記事で詳しくまとめています!
⇒麦茶の効能はむくみ解消だけじゃない!夏以外でもおすすめの理由!
まとめ
麦茶は、焙煎した大麦が原料のため、カフェインを一切含みません。
コーヒーなどカフェインの強い飲み物を寝る前に飲むと眠れなくなるというのはよく知られた話ですが、カフェインには一般的に次のような作用があります。
- 利尿作用
- 不眠・めまい
- 胃に悪い
カフェインが腎臓を刺激して尿の排泄が増えます。カフェインが多いものでは水分補給になりませんので夏場は注意しましょう。
カフェインが中枢神経を興奮させる覚醒作用があります。ひどい場合は、めまいまで感じることも。寝る前にカフェインを取ると眠れなくなります。
さらに、妊婦さんは、カフェインを取り過ぎるとお腹の赤ちゃんの生育に影響があると言います。麦茶はカフェインがゼロですので、こうした心配はありません。また、夏の水分補給にも最適ですね。
健康な大人はもちろん、離乳食を始めたばかりの赤ちゃんに妊婦さんまで、麦茶は安心して飲める優しいお茶でした。