発酵食品で長持ちするイメージのある納豆ですが、賞味期限は8日~10日と意外と短いので、安売りでたくさん買い置きしたものの賞味期限が切れそうで慌てるなんてことがよくあります。
賞味期限は、食品を「美味しく」食べることができる期限。
納豆の場合、賞味期限が過ぎても1週間前後なら、少し臭いがきつくなるぐらいで食べても大丈夫です。
その1週間を過ぎても、まだ買い置き納豆が余りそうな場合。
賞味期限を1ヶ月過ぎても食べるという話もチラチラ見かけますが、個人的には1ヶ月は怖いです(笑)
そんなときは、冷凍してしまえば保存期間も延びて、納豆を無駄にすることもありません!
でも、あのネバネバした納豆、冷凍したものの上手に解凍するのはどうすればよいのか、栄養的にはどうなのかも気になるところです。
そこで、本日は、納豆の上手な冷凍保存と冷凍保存できる期間、そして栄養を保つ解凍方法についてお伝えしていきます!
納豆をおいしく冷凍保存
納豆をおいしく冷凍するコツとしては、できるだけ密閉状態にすること!です。
理由としては、納豆だからというわけではなく、食品を冷凍する場合に起こりえる冷凍焼けや乾燥、冷凍庫の臭いがつかないようにするためです。
そのために、納豆を冷凍庫に入れるときは、次のどれかの状態にします。
- 納豆をタッパーに移す
- 納豆をフリーザバッグに入れる
- 納豆の容器をラップやビニール袋で包む
邪魔臭いという理由で、私はいつも3番目の方法しか取っていません(笑)
臭いには敏感な方ですが、冷凍庫の臭いがついたということも今までないですね。
ただ、他の2つの方法よりは確かに密閉度は落ちると思いますので、移し替えるのが面倒ではないという方は納豆が売られている時の容器から移されるとより完璧です!
納豆についているタレを長く保存したい場合は、扉の開け閉めで温度の栄養を受けやすい冷蔵庫のドアポケットを避けて、チルド室や冷蔵庫の中で保存します。
おかめ納豆のタカノフーズさんによると、納豆のタレも賞味期限内に使うようにとのことですが、こうすれば1ヶ月ぐらいは問題なく保存できます。
さらに長く保存するなら、やはり冷凍庫に入れましょう。
タレのように塩分の高いものは冷凍庫に入れても凍りませんので驚かないでくださいね。
納豆が冷凍保存できる期間
納豆は、冷凍した場合、約3ヶ月から半年は保存ができます。
3ヶ月と半年では、倍の違いがありますが、冷凍庫を開け閉めする回数などで冷凍庫の環境が変わってくるため、これだけの開きが出てきます。
納豆は、納豆菌が大豆を発酵させて作ります。
この納豆菌は、ずっと活動しており、そのため賞味期限を過ぎると発酵が進み過ぎて、アンモニア臭が出たりして納豆の味が落ちてしまいます!
通常、冷蔵保存で、納豆の賞味期限は8日~10日です。
冷凍すると賞味期限が何倍にもなるのは、納豆菌が冷凍庫の温度では活動をとめて冬眠状態に入り発酵が止まるため長持ちするからなのです。
ただ、やはり冷凍したとしても出来れば1ヶ月ぐらいまでが、納豆の味に変化が起こらない期間です。
あまり長く置かずに、早めに食べるようにしましょう!
納豆学会さんが面白い方法を紹介されていましたのでご紹介します。
海外で納豆がなかなか入手できない方からの切実な問い合わせに対して回答されていたのですが、冷凍して3ヶ月たった納豆の納豆菌を活かして、煮た大豆を納豆もどきにしてしまう方法です。
用意する物:市販の煮豆料理用大豆、ヨーグルトメーカー(保温して発酵させるため)
- 一晩大豆を水に浸して圧力鍋で20分煮る。
- 指でつぶせるぐらいの柔らかさになればOK。
- 冷凍庫出した納豆をアツアツの②の大豆が熱いうちに混ぜる。
- 8~12時間、発酵させる。
ヨーグルトメーカーを用意するのがハードル高いように感じますが、冬場なら毛布などにくるんでこたつの中に入れて置くと行けそうですね。
納豆の栄養を保つ解凍方法
さて、冷凍した納豆を食べるときがやってきました。
冷凍した納豆の解凍方法をおすすめの順に3つご紹介しましょう。
- 【おすすめ順】納豆の解凍方法3つ
- 冷蔵庫に移して解凍
- 常温に置いて自然解凍
- レンジで加熱して解凍
解凍に必要な時間や、解凍で納豆の栄養はどうなるのか、3つの違いを詳しく見ていきましょう。
冷蔵庫に移して解凍
食べる予定の前日に納豆を冷凍庫から冷蔵庫に移して、冷蔵庫の中で解凍します。
時間的には、一番かかる方法ですね。
ただ、栄養的にも味的にも冷蔵庫で解凍する方法が最もメリットがあります。
レンジで加熱解凍のところで触れますが、納豆の栄養として注目のナットウキナーゼは高温に弱いのです。
冷蔵庫で解凍すれば、ナットウキナーゼはそのまま保つことができます。
また冷蔵庫の庫内は10℃以下に設定していることがほとんどです。
納豆菌の活動が始まらない温度ですので、解凍によって納豆の発酵が進まず食感や味が変わるということがありません。
残念ながら、冷蔵庫による解凍であっても、水溶性のビタミンB群は失われてしまいます。
ただ、納豆の栄養の中では、ビタミンB群は他の食品からも補いやすい栄養素です。
特に納豆に混ぜることが多い海苔や卵に、ビタミンB群はしっかり含まれています!
前日というのが、ネックと言えばネックですが、冷蔵庫での解凍が栄養面から最もおすすめです。
常温での自然解凍
常温で解凍する場合、季節によって解凍時間を変える必要があります。
- 常温での解凍時間
- 夏なら約6時間
- 冬なら約8時間
栄養的には、冷凍庫での解凍と同じくビタミンB群が減ってしまいますが、常温ならではの注意点があります。
常温で解凍時間を過ぎて放置してしまわないこと!
解凍して20℃を超すと、納豆菌が再び活動を開始し、納豆の発酵が進みます。
外気温が20℃を超さない時期であれば、そんなに心配しなくても良いですが、最近は10月でも25℃を超す夏日になることがあります。
賞味期限まで余裕がないタイミングで冷凍した納豆の場合、暖かい時期に常温解凍でうっかり放置してしまうと、発酵が進んでアンモニア臭がきつくなります。
せっかく、冷凍して保存しておいた納豆の味が落ちてしまうので、くれぐれも常温で放置しないようにしてくださいね。
レンジで加熱して解凍
時間的には、一番助かるレンジで納豆を解凍する手順をご紹介しましょう。
- パックの蓋をとりタレや辛子は取り出す
- 内側のシートをかけたまま800ワットで20~30秒ほど加熱
- 半解凍になったら、取り出しておいたタレを混ぜる
【参考】クックパッド納豆の冷凍保存
冷凍した食品を使う予定だったのに、うっかり解凍するのを忘れていたときは、けっこう慌てますよね。
そんなときにレンジで解凍できるのは大いに助かりますが、時間と引き換えにナットウキナーゼは無くなってしまうのがレンジでの解凍する最大のデメリットです。
納豆特有の栄養素で血液をサラサラにする働きがあるナットウキナーゼは、熱に弱く70℃以上でほぼ無くなるという性質があるのです。
またレンジを使うことで、水分はいくらか飛びますので食感も落ちるのは避けられません。
数時間かかる時間を数十秒に短縮できる分、失うものもあるのがレンジでの解凍方法とも言えます。
ただ、納豆の栄養の中で骨粗しょう症予防に効果があるビタミンKは、加熱によって影響は受けません。

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まとめ
健康に良い食品である納豆は、買い置きしていて賞味期限が過ぎてしまうことがあります。
そんなときは、冷凍保存しておけば、3ヶ月から半年は保存可能です。
冷凍する場合は、冷凍焼けや乾燥、冷凍庫の臭いが映らないよう密閉状態に近づけること。
タッパーやフリーザバッグに移すか、納豆のパックをラップでビニール袋に包んで冷凍庫に入れます。
冷凍庫の開け閉めなどで冷凍庫の保存状況も変わりますので、保存期間は3ヶ月から半年と開きがありますが、冷凍の場合でも約1ヶ月が美味しく食べられる期間と考えておくとよいでしょう。
解凍によって、水溶性のビタミンB群は失われますが、卵や海苔と一緒に食べることでビタミンB群は補うことができます。
解凍方法には次の3つがあります。
- 冷蔵庫に移して解凍
- 常温に置いて自然解凍
- レンジで加熱して解凍
加熱に弱い納豆特有の栄養素ナットウキナーゼを残すことや食感を保つためには、冷蔵庫に移して解凍する方法が一番おすすめです。