夏になると路地物のトマトが旬で美味しいですよね。
我が家では、最近、両親が言うところの『昔のトマトの味』がするトマト(くどくてスミマセン!)に巡り合いまして、夏はそのトマトを箱買いするようになりました。
その間、毎食トマトが食卓に上るわけですが、やはり保存方法には気を使います。美味しいからこそ1個たりとも無駄にはしたくありませんし!
そこで本日は、トマトの保存方法についてお届けします。基本は、冷蔵庫での保存ですが、冷凍した場合や保存食にして楽しむ方法までお伝えしていきますね!
■目次
トマトを保存する方法
トマトを保存する方法は4つあります。
- 常温で保存
- 冷蔵庫の野菜室で保存
- 冷凍して保存
- 保存食にしてしまう
下に行くほど保存できる期間は長くなりますね。
それぞれ保存方法にはポイントがありますので、順番に見ていきましょう!
トマトを常温で保存
最初は、保存期間が最も短い常温保存です。
トマトを常温で保存するときに守るポイントは置き場所です。
またトマトは、基本的に熟した赤いものを買いますが、たまに熟していない青いトマトと出会うことがありますよね。赤いトマトと青いトマトでは、保存できる期間が違いますので別々に説明していきますね。
赤く熟したトマトの場合
熟して赤いトマトの保存に適した温度は、8~10℃とかなり低めです。そのため、トマトを常温で保存できる期間は季節によって異なってきます。
季節 | 保存期間 |
冬 | 1週間 |
春・秋 | 3日 |
夏 | 常温保存不可! |
トマトの旬である夏には、残念ながら常温保存できないのです。この時期は必ず冷蔵庫で保存。これが鉄則と覚えましょう。
またプチトマトやミニトマトは、25℃ぐらいまで常温に置けますが、真夏はやはり厳しいです。常温で保存できる期間は、冬なら1週間、春・秋は3日と赤いトマトと一緒と考えてください。
熟していない青いトマトの場合
青いトマトは冷蔵庫に入れると熟さないので、季節問わず、まずは常温で熟して赤くなるのを待つ必要があります。(これを追熟といいます)
このときも、ヘタを下にしてかごなど風を通すものに入れますが、日の当たる場所に置きましょう。日光が当たることで、熟れるのが早くなります。
追熟には、大体2~3日かかります。熟した後は、赤いトマトと保存期間の長さは同じになります。
ただ難しいのが、やはり夏です。
青いトマトが熟すのに最適な気温は10~15℃。夏は最低気温も25℃を切らないという日がありますので、管理が難しくなります。
そこで!夏に青いトマトが手に入ったら、追熟させるよりも、ジャムやお漬物にすることをおすすめします!
では、次に野菜を保存する基本中の基本、冷蔵庫での保存方法を確認していきましょう!
保存は基本的に冷蔵庫で!
トマトに限らず、食べ物を保存するうえで、冷蔵庫の存在は欠かせません。冷蔵庫で保存する方法次第で、早く傷むこともありますし、他の野菜に影響が出ることもあります。
それにトマトを1個丸ごとで保存するときと、切ったトマトでも保存方法は同じというわけにはいきませんよね。それぞれを詳しく説明しますね。
トマト1個丸ごとを保存する場合
トマト1個丸ごとの場合、冷蔵庫で保存できる期間は1週間~10日が目安ですが、冷蔵庫でトマトを保存するときのポイントは3つあります。
- 野菜室に入れる
- トマトのヘタを下にして重ねない
- ポリ袋や保存袋に入れて口を閉じる
野菜室以外に入れると、トマトにとっては気温が低すぎて低温障害を起こします。そうなると、実に張りがなくなり皮がブヨブヨになるため美味しくありません。その点、野菜室は5~10℃ですので、トマトにとって最適な環境なのですね。
また、ヘタを下にすることで、ヘタが実の重みを支えるので傷みにくくなります。これは、重ねてはいけないということと同じ理由ですね。実の部分に重みがかかると、その部分から傷みだします。
ポリ袋に入れると、トマトから出るエチレンガスで他の野菜とトマト自身の熟れすぎを防止することが出来ます。また冷えすぎ防止にもなりますので、丸ごとをポーンと野菜室に入れるのは止めましょうね。
切ったトマトを保存する場合
我が家でもよくあるのですが、トマト半分だけ使って冷蔵庫に戻す場合の保存方法です。
切断面が空気に触れないよう、ラップをしっかりと密着させます。
そして、1~2日のうちに使い切ること。
どうしても、切ったトマトは、切断面から傷みますので、1個丸ごとより保存できる期間は短くなります。
また食べるときも、元の切断面を薄く切り落とした方が安全です。
買ってきたトマトに傷があるときも、切ったトマトと同じく傷から空気に触れるわけなので、2~3日しか持ちません。
ミニトマトを保存する場合
ミニトマも冷蔵庫で保存できる期間は1週間~10日が目安です。ただし、ミニトマトは野菜室より冷蔵室のほうが保存に適しています。
良く洗って水気を拭きとり、雑菌がついているヘタを取ることが長持ちのポイントです。こうしておくと、忙しい朝にお弁当に詰めるときも楽ですね!
トマトが入っていた容器をそのまま使ってもいいですし、密閉できるタッパーに入れ替えるようなら、タッパーの底にキッチンペーパーを引き、並べたトマトの上からもキッチンペーパーを被せると、余分な水気を吸い取ってくれますし乾燥予防にもなります。
保存している間に、ミニトマトの皮にしわが寄るのを避けたいという場合は、タッパーに入れてトマトが被る程度の水を張ります。このときはヘタを取るとそこから栄養分が流れ出るので、ヘタを付けたままにしてくださいね。そして、水も2日に1回は交換します。こうすると、保存期間は1週間~10日と変わりませんが、ミニトマトがピンと瑞々しい状態を保てます。
冷凍すればさらに長持ち
いただいたり箱買いしたりして、1週間で食べきれないよという場合、冷凍保存すれば1ケ月は保存がききますよ。
また、どうしても保存している間に栄養素は減っていってしまうので、冷蔵や常温保存よりも、すぐに冷凍保存したほうが、栄養素が多く取れるというメリットもあります。
ただ、一度冷凍したトマトは、解凍後は生食には向きません。煮込みやシチューなど、トマトの旨みを活かす調理方法に適しています。
では、長持ちして栄養素も保てる冷凍保存の方法をお伝えしていきますね。
1個丸ごと冷凍保存
トマトを1個丸ごと冷凍保存するときは、皮もそのまま冷凍します。
- きれいに洗ってヘタをとる
- 水気を拭いて保存袋に入れる
- 冷凍庫に入れる
洗う前にヘタをとると、そこからビタミンCが溶け出るので注意!
凍るまで金属のバットやトレーに入れると早く凍ります


解凍するときは、さっと水に付けるか流水に当てると、するっと皮がむけます。
凍ったまま丸ごとトマトソースや煮物に入れて使います。半解凍の状態で刻んでサラダに入れても美味しいですよ!

①冷凍したトマト。色鮮やかなまま。

②流水に当てると皮が簡単にむける。

③ざく切りでトマトソースに♪
トマトを切って冷凍保存
こちらは、トマトを切って冷凍します。保存できる期間は1個丸ごとと同じく1ケ月が目安です。
- きれいに洗って水気を良く拭く(湯むきしてもOK!)
- ヘタをとって、ざく切りにする
- 保存袋に入れて空気を抜く
- 冷凍庫に入れる
- 凍るまで金属のバットやトレーに入れると早く凍ります
小分けにしておくと使うときに便利!
あらかじめカットしてあるので、解凍後の手間が少なくなりますね。
解凍するときに流れ出る水分には栄養素がたっぷり含まれています。手早く解凍することも大事ですが、水分も一緒に鍋に入れてしまえば、栄養も旨みも無駄になりません。
保存食にして楽しもう!
冷凍庫もいっぱいでトマトを入れる隙間がないときや、1ケ月以上持たせたいときは、トマトで保存食を作りましょう。
トマトは、旨み成分が多くて、肉や魚の臭みをとる調味料としても優秀です。作るときは少し手間ですが、あとあと便利な保存食。試してみてください!
トマトソース
パスタソースの定番ともいえるトマトソースにして冷凍すれば2ヶ月は使えますよ。
- トマト4~5個を皮つき種付きのまま乱切り、玉ねぎ1/2個を半月切りにする
- ①にオリーブオイル大さじ3、にんにく1かけ、米酢大さじ2、塩小さじ1をミキサーにかける
- ②にローレル1枚をいれて弱火で1時間半、半分ぐらいの量まで煮詰める
- 瓶に入れて冷蔵庫か冷凍庫で保存
ドライトマト
ミニトマトやプチトマトで作るのにむいている保存食です。味や香りがギュッと凝縮して旨みが増します。
- トマトなら輪切り、プチトマトなら半分に切って種を取り除く
- 水気を拭きとってオーブンシートを敷いた天板に並べる
- オリーブオイルを表面にかけて140℃に熱したオーブンで1時間焼く
- 瓶やタッパーに入れ、冷蔵庫か冷凍庫で保存
ドライトマトの保存期間は2ヶ月です。刻んでスープやパスタソースに使うもよし、パンに乗せてそのまま食べてもOKです。
プチトマトのワインコンポート
プチトマトやミニトマトは、コンポートにすると2~3週間保存ができます。
- プチトマトはよく洗って、ヘタをとり水気を拭き取る
- 白ワイン100ml、水100ml、塩小さじ1/2、はちみつ大さじ2を合わせて中火で煮立たせる
- 清潔な密閉容器に①のプチトマトと②を入れる
- 冷めたら蓋をして冷蔵庫に入れる(1~2時間で味がなじむ)
コンポートは、そのままで食べても美味しいですし、サラダのトッピングにも使えます。
こんな状態のときは食べてはいけません!
ここまで、トマトの保存方法と保存できる期間をお伝えしてきましたが、トマトの熟し方や保存している環境によっては、食べられる期間は違ってきます。保存期間が過ぎていなくても、おかしいと思ったら、食べてはいけません!
頼りになるのは、自分の目と鼻ですが、食べてはいけない状態の判断ポイントをいくつかお伝えします。
- トマトがジュクジュク・ぶよぶよしている
- 液体が染み出ている
- 腐ったような嫌な臭いがする
- 黒っぽく変色している
- トマトの皮にカビの白い線がついている
トマトの鮮度は、皮の張りで分かりますが、ちょっとシワシワしている程度なら、食べても大丈夫です。生食は抵抗がある場合は、煮込みなど加熱調理すればさらに安心ですね。
特に危険で絶対食べていけない状態は、最後の皮の表面に白い線が走っている時。これはカビですので、こういう状態のときは、あきらめて捨ててください。
まとめ
トマトは、赤く熟したものだと8~10℃が保存に適した温度です。1個丸ごと保存するときは、ヘタを下にして、重みのかかった部分から傷みますので重ねないようにします。
基本的には、冷蔵庫の野菜室に入れて、1週間のうちに食べるようにしますが、常温でも風通しの良い日の当たらない場所におけば冬なら1週間は保存できます。
切ったトマトは、切断面が空気に触れないようラップを密着させて冷蔵庫に入れておき、1~2日のうちには使い切るようにします。
1週間で使い切れない量のトマトがあるときは、冷凍保存すれば1ケ月は保存可能です。
保存方法 | 保存期間 |
常温 | 冬は1週間、春と秋は3日夏は常温保存不可 |
冷蔵庫 | 丸ごと1個は1週間切ったものは1~2日 |
冷凍 | 丸ごと1個も切ったものも1ケ月 |
また、トマトは旨み成分も多く調味料としても優秀な食材ですので、保存食にしておくと冷凍保存より長持ちで重宝します。
色々な方法を知っておくと、トマトを無駄にすることなく使い切ることができますね!
野菜の保存&使い切りレシピ(主婦の友社)