もう何年も会っていない人との年賀状のやりとりは、この先も会う予定もないようだと微妙ですよね。中には、印刷されているだけで一言のメッセージもないものも多いですし、余計に微妙です。
かといって、出さなければ出さないで、年賀状を貰うと返信しないといけないですし、その逆もあります。
毎年ながら、年賀状には、こうした小さなドラマが多いのではないでしょうか。
一方で、最近は年賀状そのものをやめる人が増えています。
私の周りでも、昨年末に大学時代の友人が2人、今年から年賀状を一切送らないと宣言がありました。それを聞いた私も、“年賀状やめる・・・、楽そうでいいなぁ”と正直思ってしまいました(笑)。
でも、いざとなると気になるのが、年賀状をやめるなんて失礼な人だと思われたりしないかです。
そこで本日は、年賀状のやめ方について、タイミングの取り方や文例など、詳しくご紹介していきますね。
年賀状をやめるのは個々?全部?
さて、「年賀状をやめる」と言った場合、次の2つのケースがあります。
- 個々の年賀状をやめる
- 年賀状そのものをやめる
個々の年賀状をやめるというのは比較的難しくはありませんが、年賀状全部をやめる場合は少し複雑です。もう少し詳しく見てみましょう。
個々の年賀状をやめる
個々の年賀状をやめるというのは、転職・引っ越しなどで環境が変わるタイミングで起こってきます。
会う頻度は、やはり親密さに直結しますから、離れてしまうと疎遠になるのは致し方のないことです。一応、「今年は会えるといいですね」と書き込みはするものの、本当にそう思っているのか自分で自分に突っ込んだり。。。
こちらが年賀状を送っているのに返信が来ないということも誰もが経験があるはず。これはつまり、すでに疎遠になっている人というのは、同じように感じていることの表れです。
人付き合いも新陳代謝して変わっていくものですから、気に病まないことが大切です。
ただし、個々の年賀状をやめる際に、唯一悩みどころが、目上の人との年賀状のやり取りです。典型的な例が、元職場の上司でしょうか。
事実、人によっては、目上の人からの年賀状を貰って返信しないなんて!と考える人もいらっしゃいます。
ですが、もう会わないし連絡もしないことがはっきりしているなら、私は、たとえ目上の人でも年賀状をやめていいし、貰ったとしても返信しなくていいと思います。
このあと、年賀状そのものをやめるケースで触れますが、高齢を理由に年賀状をやめる方が増えています。
儀礼的な年賀状が1枚減ることは、案外、目上の人にとっても渡りに船かもしれませんよ。
年賀状そのものをやめる
さて、最近増えているのが、年賀状そのものをやめるケースです。
年賀状そのものをやめる理由としては、
- 年配の方の場合は、高齢から
- 年配の方以外では、単純に年賀状が面倒とか意味を感じない
ということが多いです。
確かに、年末の忙しい時期に、枚数数えて、年賀状買って、デザイン決めて、印刷してと、けっこう大変です。それに、年賀状や印刷の費用も、ばかには出来ませんしね。
また、親しい知人や友人とは、SNSで繋がっていて、近況も分かるしメッセージも送れるしと、年賀状の存在意義がますます希薄になっていることも年賀状をやめる一因になっています。
年賀状が宛名から何から印刷で、手書きのメッセージの一言もなく、貰っても嬉しくない年賀状が増えたということも大きいでしょう。
こうなってくると、年賀状の役割って何?と思う人が増えてくるのも自然な流れです。
先ほどの個別の年賀状をやめるのは自然消滅狙い(?)ですが、全部の年賀状をやめるとなると出てくるのがやめ方の問題です。
次では、その問題の年賀状のやめ方を考えていきたいと思います。
年賀状のやめ方
年賀状そのものをやめると決めたはいいものの、どうしようかと思うのが、
- やめると言った方がいいのか
- 言うとしたらどのタイミングか
という2点です。
ただですね、性質上、年賀状のやめ方は、次の4つに集約されます。
年賀状をやめる4つの方法
- やめると言わずに年賀状も返信も送らない
- 年賀状は出さずに、返信を寒中見舞いにして「実は年賀状やめました」と入れる
- 「今年でやめます」と年賀状に一言入れて翌年から出さない
- 年賀状を準備する11月下旬から12月上旬にLineやメールで「年賀状やめる」と伝える
マナー的には、この方法が良いですね。
どのやめ方が一番いいかですが、やめる側も、やめると言われた側の受け止め方もいろいろです。ちゃんと言うべきという人もいれば、わざわざ言うほどのことも無いという意見もあり、はっきり言って正解はありません。(マナーの問題は後ほど。)
また、親しい人にはLineするけど、それ以外は止めると言わずに送らないといった複合方式をとる人もいらっしゃいます。
年賀状をやめる方法を付き合いの近さで変えると、おのずと年賀状をやめるタイミングも付き合いの近さに応じて変わってきます。
年賀状をやめるタイミング
年賀状をやめるタイミングを付き合いの近さで整理すると次のようになります。
- 親しい人⇒11月下旬から12月上旬に年賀状をやめると連絡する
- 目上の人⇒今年で最後にしますと年賀状に一文入れる
- 何年も会ってない人⇒やめると言わずに年賀状を出さない
上記に分類するのが難しいのが親戚です。
親戚の場合も親しい間柄なら特に問題ありませんが、目上でしきたりに厳しい人だったりすると言い出しにくいかもしれません。対応策として、ご両親など、親せきの中に味方になってくれる人を作っておくといいでしょう。
ちなみに、年賀状をやめることがマナーに反するということはありません。
ただ、マナーとしては、黙ってやめるのではなく、年賀状に「今年で最後」と伝えて、翌年から出さないという方が良いでしょう。
ここで出てくる次なる悩みが、「今年で最後」と、どう書けばいいかです。続いて、年賀状をやめる文例をいくつかご紹介していきますね。
年賀状をやめる文例
先ほども触れましたが、年賀状をやめること自体はマナー違反ではありません。
ですが、何も言わずにやめるのではなく、やめようと思う前年の年賀状に「今年でやめる」と添えることがマナーとして正解です。
その場合、特定の相手だけではなく年賀状を出すこと自体をやめるということは必ず分かる文面にします。
また、これからも付き合いがある・続けたい相手には、メールアドレスを記載して、さりげなく”これからもよろしく”と分かるようにします。(親しい友人・知人ならLineやメルアドはお互いに知っていますけどね)
年賀状をやめる理由が高齢や病気などの場合は、理由も書き添えた方がよいですね。(やめり理由が、”負担”の場合は触れなくてよろしい!(笑))
では、実際の文例をいくつかご紹介しますね。
年賀状をやめる=付き合いが無くなる人
- 丁寧バージョン
勝手ではございますが本年をもちまして、
どなた様にも年始のご挨拶を控えさせていただくことにいたしました
なにとぞ、ご了承くだざいますようお願い申し上げます
長きにわたり あたたかい賀状をたまわり ありがとうございました。
これからの皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます
- 簡易バージョン
(一身上の都合により)
どなた様にも年賀状は今年限りとさせていただくことにしました
これからも皆様がお元気で過ごされますこと、お祈り申し上げております
年賀状をやめても付き合いがある・続けたい人
- 丁寧バージョン
勝手ではございますが本年をもちまして、
どなた様にも年始のご挨拶を控えさせていただくことにいたしました
これからはメールにて近況をお知らせできればと存じます
今後とも変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願いいたします
- 簡易バージョン
(一身上の都合により)
どなた様にも年賀状は今年限りとさせていただくことにしました
今後はメールで近況をお知らせさせていただきます
これからもよろしくお願いいたします
高齢が理由で年賀状をやめる
皆様に年賀状を差し上げるのは今年限りとさせていただきます
長きにわたりお付き合いをたまわり、ありがとうございました。
これからも皆様の健康とご多幸を心よりお祈りしております
いずれもご自分がよく使われる言い回しにカスタマイズしていただければOKです!
まとめ
年始の挨拶で多くの人がやり取りする年賀状ですが、近頃は年賀状そのものをやめる人が増えてきています。
年賀状をやめる理由は、
- 年配の方は、高齢から
- 年配の方以外は、年賀状が面倒とか意味を感じない
ということがあります。
年賀状そのものをやめるときは、転職や引っ越しなどで付き合いが疎遠になった人との年賀状をやめるときのように出さない・返信しないというように単純にはいきません。
- 年賀状をやめる4つの方法
- やめると言わずに年賀状も返信も送らない
- 年賀状は出さずに、返信を寒中見舞いにして「実は年賀状やめました」と入れる
- 「今年でやめます」と年賀状に一言入れて翌年から出さない
- 年賀状を準備する11月下旬から12月上旬にLineやメールで「年賀状やめる」と伝える
全てを同じ方法でやめるのではなく、付き合いの近さによって方法やタイミングを変えるというのが現実的で良い方法です。
- 親しい人⇒11月下旬から12月上旬に年賀状をやめると連絡する
- 目上の人⇒今年で最後にしますと年賀状に一文入れる
- 何年も会ってない人⇒やめると言わずに年賀状を出さない
私の友人にも年賀状をやめた人がいますが、SNSのタイムラインで今年から年賀状出しませんと知らせてきました。時代の変化を感じさせられますよね。