初詣のときはもちろん、何か叶えたいことがあって神社にお参りしたとき、引いてしまうのがおみくじですよね。
おみくじを引いたはいいけど、期待とは反して『凶』だったり、『吉』とはついているけど、どれぐらいいいおみくじなのか分からなかったり。
さらに『大吉』とあるけど、おみくじをじっくり読んでみると項目で気になることが書かれてあったりもします。そうなると、自分が引いたおみくじが良いのか悪いのか気になってしまいますよね。
そこで、本日はおみくじのいい順番と見方や意味についても詳しくお伝えしていきますね!
おみくじの順番、神社庁の公式見解(?)はこれ!
さて、おみくじの順番ですが、実はおみくじを出されている神社やお寺によっていろいろです。
とはいえ、大吉が一番良くて、大凶(がなければ凶)が一番良くないのは、漢字圏共通のお話し。
違いがあるのは、大吉以外の吉、中・小・末吉などですね。おみくじを引いた寺社で、おみくじの順番を教えていただくのが確実ですが、そこまでするのはちょっと・・・とも思いますよね。そんなときの判断基準になるよう、神社庁がサイトに出されているおみくじの順番をご紹介しますね。
- 神社庁の公式見解(?)
- 大吉
- 吉
- 中吉
- 小吉
- 末吉
- 凶
なるほどですね。
小吉と末吉は、どっちが上か悩みやすいところですが、小吉の方が末吉より良かったのですね。
ですが、各寺社で出されているおみくじは、神社庁の吉凶が6段階以上であることがほとんど。特に凶が吉と同じぐらい段階があるときは、次の順番を参考にしてください。
- 大吉
- 吉
- 中吉
- 小吉
- 末吉
- 凶
- 小凶
- 半凶
- 末凶
- 大凶
吉は、小より末が良かったですが、凶は小より末が良くないというのが不思議な感じですが、そういうものだと思うしかないですね(笑)。
では、公式なおみくじの順番とは別に、初詣の人出が多い寺社のおみくじの順番がどうなっているのかご紹介していきますね。
初詣人出ランキング10位の神社のおみくじの順番はこれ!
毎年、お正月三ケ日が終わると、「今年の初詣の人出は・・・」とニュースなんかで流れますね。
1位は明治神宮と、ほぼ毎年、同じ寺社がランクインしています。1位から10位までの人出を足すと約2600万人と、日本人の約5人に1人が10位以内の寺社に参拝している計算です。
ということで、初詣の人出1位から10位までの寺社のおみくじの順番を見ていきましょう。
1位の明治神宮(東京都)
初詣の人出が、毎年1位の明治神宮。こちらは、ご存知の方も多いと思いますが、おみくじに「吉凶」がありません。
明治神宮は、戦前までは国家が管理していたこともあり、おみくじというものがありませんでした。
戦後になり、宗教法人となってから、おみくじを出すようになったのですが、明治神宮にふさわしいおみくじをと考案されたのが、明治天皇・昭憲皇太后の和歌からなる「大御心(おおみごころ)」と呼ばれるおみくじです。
2位の川崎大師平間寺(神奈川県)
初詣の人出2位は、神奈川県にある川崎大師平間寺。川崎大師のおみくじは、99種類あり、吉凶は12区分あります。
- 川崎大師平間寺のおみくじの順番
- 大吉
- 中吉
- 小吉
- 吉
- 半吉
- 末吉
- 末小吉
- 凶
- 小凶
- 半凶
- 末凶
- 大凶
3位の成田山新勝寺(千葉県)
初詣の人出3位は千葉県にある成田山新勝寺。こちらのおみくじは、7段階の吉凶があります。
- 成田山新勝寺のおみくじの順番
- 大吉
- 吉
- 半吉
- 小吉
- 末吉
- 末小吉
- 凶
成田山新勝寺のおみくじには、おみくじは持って帰り、願いが叶ったら、お参りに来ておみくじを返納するようにと記載されています。
4位の浅草寺(東京都)
初詣の人出第4位は、東京都の浅草寺。浅草寺のおみくじも比較的シンプルで、吉凶は7段階です。
- 浅草寺のおみくじの順番
- 大吉
- 吉
- 半吉
- 小吉
- 末小吉
- 末吉
- 凶
凶のおみくじは、全体の30%と少し多めです。この割合は、平安時代の比叡山延暦寺の良源僧正が決められた割合に沿うもので、大変由緒正しい数字です。
5位の伏見稲荷大社(京都府)
初詣の人出5位は、京都にある伏見稲荷大社です。やっと関東圏を離れましたね。
伏見稲荷大社のおみくじは全国的に見てもかなり特徴的。
- 吉凶が、なんと16段階に分かれています
- 大吉の上をいく大大吉があります
- 凶系のおみくじがありません
おみくじの意味は、後ほど見ていく予定ですが、伏見稲荷のおみくじの中で特徴的なものはここで簡単に意味も説明しておきますね。
- 大大吉
- 大吉
- 向大吉(むかうだいきち)これから大吉に向かう
- 末大吉ゆくゆくは大吉になる
- 吉凶未分末大吉(きちきょう いまだわからず すえだいきち)今ははっきりしていないが、努力次第でゆくゆくは大吉になる
- 吉
- 中吉
- 小吉
- 後吉
- 末吉
- 吉凶不分末吉(きちきょう わかたず すえきち)基本的には吉ながら、誠心誠意をつくさないと凶に変わる
- 吉凶相交末吉(きちきょう あいまじわり すえきち)吉凶が混ざっているが、末吉に変わる可能性がある
- 吉凶相半(きちきょう あいなかばす)良いことと悪いことが半分ずつ起こる
- 吉凶相央(きちきょう あいなかばず)良いことと悪いことが半分ずつ起こりえる
- 小凶後吉少し良くない状態だが、これから吉になる
- 凶後大吉良くない状態だが、これから大吉になる
- 凶後吉良くない状態だが、これから吉になる
大大吉は、大が一つ増えると大吉を引いた喜びも増えるとして2014年のお正月から作られたそうです。
6位の鶴岡八幡宮(神奈川県)
初詣の人出6位は、ふたたび関東に戻って、神奈川県にある鶴岡八幡宮です。
- 大吉
- 吉
- 中吉
- 末吉
- 小吉
- 凶
- 大凶
鶴岡八幡宮のおみくじは、吉凶が7段階ですので平均的な数字ですね。ですが、7種類の中に凶と大凶が含まれているのは珍しいかもしれません。
割合としては、凶が16%、大凶が4%と、7分の2(28.5%)よりは抑えられていますが、参拝者が多ければ凶・大凶を引く人の数も相当な数になります。
そのためか、神社の境内には、「凶運おみくじ納め箱」があちらこちらに設置されています。凶・大凶のおみくじは、結ばずに「凶運おみくじ納め箱」に納めてお帰りくださいね。
7位の住吉大社(大阪府)
初詣の人出7位は、大阪にある住吉大社です。
住吉大社のおみくじは吉凶が9段階あり、凶と大凶もあります。さらに、大凶の出る確率が6.25%と高めというウワサです。
- 大吉
- 吉
- 末吉
- 平
- 吉凶相交
- 凶末吉
- 凶向吉
- 凶
- 大凶
住吉大社には、「恋みくじ」というおみくじもあり、そちらの順番は、
- 大吉
- 吉
- 半吉
- 末吉
- 凶
となっています。恋みくじで凶を引くと、かなり落ち込みそうですけど(笑)。
8位の熱田神宮(愛知県)
初詣の人出8位は、中部地方から初となる愛知県の熱田神宮です。
熱田神宮のおみくじは吉ばかり6段階。伏見稲荷大社と同じく凶系のおみくじがありません。
全国的にも珍しい「半吉」が入っているのが特徴ですね。
- 大吉
- 中吉
- 小吉
- 吉
- 半吉
- 末吉
9位の武蔵一宮氷川神社(埼玉県)
初詣の人出9位は、またまた関東圏。埼玉県にある武蔵一宮氷川神社です。
氷川神社のおみくじも吉凶が12段階とかなり細かく分かれています。
また、氷川神社さんは、運勢は比べるものではなく心がけ次第で変わるものなので「おみくじに順位は付けない」というスタンスを取られています。
なのに順番付けるのは、ちょっと趣旨に反している感はありますが、吉凶の度合いということで、いっちゃいます。伏見稲荷大社と同じく、特徴的なものには意味も説明しておきますね。
- 大吉
- 吉
- 吉平(きっぺい)どちらかというと良いが平穏な状態
- 平吉(たいらきち)吉平と同じく、どちらかというと良いが平穏な状態
- 小吉
- 末吉
- 平(たいら)平穏な状態
- 凶向吉(きょうむかうきち)凶から、だんだんと良くなって吉になる
- 凶末吉凶から、だんだんと良くなって末吉になる
- 初凶末吉(しょきょうすえきち)凶から、だんだんと良くなって末吉になる
- 吉凶未分(きちきょういまだわかれず)吉か凶か、はっきりしておらず、これからの行いによる
- 吉凶相交(きちきょうあいまじわる)良いことと悪いことがある状態
- 凶
10位の太宰府天満宮(福岡県)
初詣の人出10位は、初めて本州を離れて福岡県の太宰府天満宮です。
太宰府天満宮のおみくじは、凶がなくて吉が5段階と本当にシンプルです。季節によって、おみくじの色が変わるという、なんとも風流な趣向がこらされてます。
- 大吉
- 吉
- 中吉
- 小吉
- 末吉
こうしてみると寺社の数だけおみくじの組み合わせがあるように思えてきました(笑)。
続いて気になるおみくじの見方と意味について説明していきますね。
おみくじの見方と意味
おみくじは、吉凶が分かりやすいようで、小吉・半吉など似たようなものが多くて、その違いが分かりづらいですよね。
また、項目も多く、言葉遣いも古文調なので、”ん?”となることがあります。
では、おみくじの見方がわかるように意味を順番に見ていきましょう。
吉凶の意味一覧
まずは、基本の吉凶の意味を一覧でご覧ください。
吉凶 | 意味 |
大吉 | 運気が最高の状態です。 |
吉 | 良い運気です。 |
中吉 | まあまあ良い運気です。 |
小吉 | 少し良い運気です。 |
半吉 | まあまあ良い運気です。 |
末吉 | ゆくゆく運気が良くなります。 |
平吉 | 平穏な状態。可もなく不可もなくです。 |
凶 | 運気が良くありません。 |
小凶 | 凶より運気が落ちています。 |
半凶 | 小凶より運気が落ちています。 |
末凶 | 大凶の手前まで運気が落ちています。 |
大凶 | 運気が底の状態です。これ以上落ちることはありません。 |
項目の意味一覧
続いて、おみくじによくある項目をご紹介しますね。
項目 | 意味 |
願望 | 願い事や望み。叶えたいこと。 |
失物 | 無くしたり落としたりしたもの。 |
争事 | 人と争うこと。もめ事も含むが、ビジネスのコンペや、訴訟など。 |
学問 | 勉強はじめ学ぶこと全般。試験の成績や合否も含む。 |
転居 | 引っ越し。 |
商売 | 商売に関すること。自営業や営業職の人は影響のある項目。 |
縁談 | 結婚相手との出会いや結婚そのもの。 |
恋愛 | 恋愛における出会いはじめ、片思いが成就するかや、恋人との関係について。 |
家庭 | 夫婦のことから、子どものことまで。家庭に関わること全般。 |
お産 | 出産が軽いか重いか、無事に済むかについて。昔はお産が命がけだったことの名残です。 |
就職 | 無事に希望の職につけるかなど、どういう職場と縁があるかについて。 |
旅行 | 旅行に行っても良いものかどうか、無事に帰って来れるかどうか。旅行が徒歩のみで大変だったことと、方位取りを気にした時代の名残です。 |
待ち人 | 運命の転機をもたらす人が現れるのかどうかについて。 |
病気 | 病気の心配や予防、早く治るための心がけについて。 |
相場 | 株式や不動産などの相場について。 |
そのまま理解できるものもあれば、昔の名残という項目も多いですね。
「待ち人」についても、運命の転機となる人ではなく、旅に出た人がいつ戻るかについてだったようです。電話やメール、Lineなどですぐに連絡がつく現代の感覚とは違って当然ですね。
言葉遣いの意味一覧
おみくじは、古典の言葉遣いですので、とっつきにくいところがありますね。よく使われている言葉遣いの一覧です。
言葉 | 読み | 意味 |
安し | やすし | 簡単にできる。難しくない。 |
改めかえて | あらためかえて | 一新する、新しくする、変更する |
宜し | よろし | 良い、うまく行く |
出でず | いでず | 出てこない、見つからない |
出すべし | いずべし | 出るだろう、見つかるだろう |
騒がず | さわがず | 慌てない、動揺しない、騒がない |
結局は努力次第で運勢は変わる!
つい先日読んだ本に、おみくじについて書かれていたことをご紹介します。
- おみくじは、おみくじを引いたときの運気の状況を表しているだけ(将来のことではありません)
- 神様が項目に必要なアドバイスが書かれているおみくじを引くようになっているので吉凶は重要じゃない
- 凶は、”気をつけなさい”という神様からのアドバイス
氷川神社が、おみくじに順位をつけていないのも、心がけ次第で運勢が変わるからという理由があるからだといいます。
確かに引いたおみくじが「凶」だと、ギクッとしますが、運気には波があって当然なので、ちょうどそういう時期なのねという気づきを貰ったと考えるのが正解なのかと思います。
また、江戸時代には、おみくじを引く作法というものがあったらしく、その中に気になることを具体的に思い浮かべるという項目があります。
初詣で引いたおみくじは、今年の運勢のことと受け止めがちですが、もっと具体的に知りたいことをおみくじに託してみるといいのかもしれませんね。
まとめ
初詣などで引くおみくじ。大吉や大凶は分かりやすいですが、その他でいろいろとある吉や凶は、どれがどういいのか順番に悩みます。
おみくじの吉凶の区分けの数やいい順番も違うこともおみくじの順番を分かりづらいものにしています。
神社庁の公式見解(?)と初詣の人出が多い10位までの寺社のおみくじの順番は次のようになっています。
寺社 | おみくじのいい順番 |
神社庁(公式) |
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明治神宮 | おみくじに吉凶がない |
川崎大師平間寺 |
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成田山新勝寺 |
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浅草寺 |
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伏見稲荷大社 |
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鶴岡八幡宮 |
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住吉大社 |
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熱田神宮 |
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武蔵一宮氷川神社 |
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太宰府天満宮 |
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一覧で見ると、寺社の数だけおみくじがあるのでは?という気持ちになりますね(笑)。
つい、吉を引くと喜び、凶を引くとがっかりしてしまいますが、もともと運気には波が付きものです。
おみくじも、今の状況に対するアドバイスぐらいに受け止めて、自分にできることを大切にしていくことが大事ということだと改めて感じました。