錦繍(きんしゅう)は、紅葉が錦(にしき)のように美しい秋を意味します。
近年は、温暖化の影響で紅葉も遅くなっています。また南北に長い日本列島では紅葉の時期も地域によってかなりずれます。
手紙の宛先の紅葉状況を考慮しつつ、10月中旬を目安に使い始めると良い時候の挨拶です。
錦繍の候の読み方、意味、使える時期
読み方 | きんしゅうのこう |
---|---|
意味 | 「錦繍の候」は、”紅葉が美しい季節となりましたね”という意味です。 「錦繍の候」は、暦の上の秋の終わりの時候の挨拶です。 |
使える時期 | 10月中旬から立冬(11月7日ごろ)の前日まで 10月中旬10月下旬11月上旬 近ごろは11月が紅葉の見ごろという地域も多いですが、秋の時候の挨拶ですので立冬を過ぎると使わない方が無難です。 |
錦繍の候を使った文例
錦繍の候のように、”~の候”とつく漢語調の挨拶は、時候の挨拶の中で最もあらたまった丁寧な言葉です。
ビジネス・公的な手紙や、目上の方に出す手紙の場合には、漢語調の時候の挨拶を使うのが慣例です。
では、よく使われる文例をご紹介しましょう。
ビジネスや公的な手紙
- 拝啓 錦繍の候、貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
- 拝啓 錦繍の候、貴社におかれましては、いよいよご繁栄の由、心からお喜び申し上げます。
- 拝啓 錦繍の候、貴社におかれましては、ますますご発展の段、大慶に存じ上げます。
ちょっと一言
貴社は、会社の尊敬語です。
団体や協会に送る場合は、貴社を貴会に変えればそのまま使えます。
団体や協会に送る場合は、貴社を貴会に変えればそのまま使えます。
目上の方に出すような改まった手紙
- 拝啓 錦繍の候、○○様にはますますご清祥のことと拝察いたしております。
- 拝啓 錦繍のみぎり、皆々様におかれましてはいよいよご壮健のことと存じます。
- 拝啓 錦繍の折、御一同様にはますますご活躍のこととお慶び申し上げます。
ちょっと一言
「錦繍の候」は「錦繍のみぎり」「錦繍の折」に変えて使うこともできます。
親しい方に出す手紙ならこんな時候の挨拶はいかが
- 錦繍の名に恥じない美しい紅葉が楽しめる頃となりました。○○様には、ますますお元気のことと承り、何よりと存じます。
- 日毎に秋も深まり、紅葉の美しい季節となりました。皆様お元気でいらっしゃいますか。
tahe
「錦繍の候」は改まった印象が強いため、親しい方に送る手紙の場合、ご紹介したような柔らかい挨拶に言い換えることもできますので参考になさってください。
10月の時候の挨拶!上旬・中旬・下旬ごとの例文と結び文100選!
秋本番を迎える10月は、気候もさわやかで、美しい自然の変化が堪能できる月です。 一方で深まる秋に、物寂しさがかき立てられるという方も多いのではないでしょうか。 そんな時こそ、懐かしい方々に手紙を書いて ...
11月の時候の挨拶!上旬・中旬・下旬ごとの例文と結び文100選!
季節が晩秋から冬へと動く11月。 暦の上でも11月7日ごろに立冬を迎えます。 また、11月に入ると、今年も残すところ2ヶ月となるため、年末に向けてそろそろと動きだす時期ですね。 連絡をしなければと思い ...