冬至と書いて、”とうじ”と読みます。
冬至と言えば、柚子風呂、かぼちゃを食べるなど、思い浮かぶ習慣が多いですね。
冬至は、一年で最も昼が短くなる日であると同時に、冬至を境に昼が再び長くなっていく日。
電気の無い時代、暗くて寒い冬を過ごす人々の平穏無事を願う祈りから冬至は特別な日だったのです。
そんな冬至ですが、2023年はいつからいつまででしょうか。
冬至の日程はもちろん、冬至にまつわる事柄についてピックアップしてお届けしていきます。
冬至の由来と時期
冬至とは、日本が太陰暦だったころに、季節の移り変わりを知るために使っていた二十四節気という区分の一つです。
冬至の日というのは、この冬至という時期の始まる日(節入り日)のことです。
冬至という場合、節入り日の当日のみを指すこともありますが、本来は約15日間の期間を意味します。
2023年の冬至はいつ?
- 2023年の冬至の日(節入り日)は12月22日(金)
- 冬至の期間は12月22日(金)から2024年1月5日(金)
毎年、12月22日ごろから始まり、次の二十四節気・小寒の前日にあたる1月4日ごろまでが冬至の時期になります。
冬至にあたる七十二候
冬至は、一年で昼間が最も短く夜が最も長い日です。
太陽の昇る高さが最も低くなるためにもたらされる現象です。
冬至を境に、翌日から再び昼間の時間が長くなっていきますが、大気は徐々に冷たさを増していきます。
なぜ太陽が昇っている時間が最も短い冬至に最も寒くならないのか。
1日の気温の推移でも言えることなのですが、大気の温度が上がったり下がったりするのは、それだけ時間がかかるためなのです。
1日でも太陽が最も高くなるのは正午ですが、最高気温に到達するのは14~15時の間。
夜に太陽が沈んでも、最低気温を記録するのは明け方5時ごろなのですね。
季節の気温の変動は、1日の気温の推移以上に複雑な要素もあり、日射量が最も少なくなる冬至から2ヶ月間、気温は下がり続けていき、2月に1年の最低気温を記録します。
二十四節気をさらに5日ごとの季節に分類した七十二候では、冬至は次のような季節になります。
乃東生(なつかれくさしょうず)
12月22日から12月25日ごろは、乃東(なつかれ)が芽を出す時期です。
乃東(なつかれ)とは、夏枯草(かこそう)のこと。
夏至の頃に花が黒色化して枯れたように見えることからその名がつきました。
ほとんどの草花が枯れる冬至の頃に芽を出す珍しい草です。
麋角解(さわしかつのおる)
12月25日から12月30日ごろは、大鹿の角が抜け落ちる頃とされています。
大鹿の角は、春になると再び新しい角が生え始めます。
麋(び、さわじか)というのは、大鹿という意味です。奈良公園などにいる鹿の角が落ちるのは春先ですので、辻褄があいません。
また、初冬の時期に角を落とすヘラジカやトナカイは、中国には生息していません。
では、麋(び、さわじか)が何を指しているのかですが、フシゾウという珍獣ではないかという説があります。
絶滅危惧種でもありなかなか見ることはありませんが、ちょうど冬至の頃に角を落とすことからも有力な説ですね。
雪下出麦(ゆきくだりてむぎのびる)
12月31日から1月4日ごろには、降り積もった雪の下で麦が春に向けて伸びるという意味です。
麦は、種をまいて収穫するまでに2年かかる二年草ですので、冬を越して、ようやく収穫が出来るということです。
雪の重みに耐えて春を待つ。踏まれても立ち上がる麦の強さは、こうして育まれるのですね。
冬至に関わる雑学
冬至の日、太陽が空にある時間が最も短いということは、昔の人たちが、冬至に太陽の力が最も弱まると考える十分な理由でした。
古来、太陽を信仰の対象とした文明は多かったのですが、その太陽が弱まるという恐れと不安。
そして翌日からは再び太陽の力が復活するという期待と希望。
このことが日本のみならず世界で冬至が特別な日となっていった背景です。
日本の冬至
冬至かぼちゃ、冬至がゆ、冬至風呂と、日本の冬至には無病息災を願った風習が多くあります。
順番に見ていきましょう。
冬至かぼちゃ
かぼちゃの旬は夏ですが、冷蔵庫のない時代、栄養豊富で長期保存ができるかぼちゃは、冬に食べられる貴重な野菜でした。
そのため、かぼちゃの煮物を冬至に食べると風邪をひかない、中風にならないと言われるようになりました。
特に京都では、「かぼちゃ供養」として参拝者にかぼちゃを振る舞う伝統行事があります。
冬至がゆ
冬至の日の朝には、小豆が入った冬至がゆですね。
小豆の赤色には、魔よけの力があり疫病予防になると信じられてきました。
こんにゃく
冬至に、こんにゃくを食べて、体にたまった砂を外に出すことを「砂おろし」と言います。
本当に砂がたまっているわけではなく、毒素を砂に例えている表現です。
こんにゃくで毒素を排出して、体を清めるための習慣です。
「と」のつく食べ物
江戸時代、冬至の「と」から始まる食べ物を食べると、病気にならずに長生きするとされてきました。
そこで、冬至には「と」のつく食べ物として、「とうなす(かぼちゃのこと)」、他に豆腐・唐辛子・ドジョウなどを食べるとよいとされていました。
土用の丑の日は、「う」のつく食べ物というのと同じノリですね。
「ん」で運を呼び込む
この場合も、かぼちゃは「南瓜(なんきん)」として「ん」がつく食べ物に数えられています。他には、人参・レンコン・大根・うどんなど。
つまり、冬至には、「かぼちゃ」を食べれば、「と」も「ん」もクリアできるということですね(笑)
冬至風呂
柚子をお風呂に浮かべて入る冬至風呂。
こちらも江戸時代に銭湯で始まった風習です。
「柚子」は「融通が利く」、「湯治」は「冬至」に通ずるとして縁起が良いとされました。
「と」のつく食べ物といい、江戸時代の語呂遊びから始まったといえそうですね。
世界の冬至
二十四節気が生まれた国、中国では、冬至は春節(新年)と同じぐらい大切にされています。
漢の時代に1月1日を新年とする暦に変わる前は、冬至が1年の始まりだったこともあり、冬至を「亜年」と呼んで今でも年越しのように祝うそうです。
次はアジアを離れた国々で、冬至はどのように過ごされているのか見てみましょう!
北欧のユール祭
日本では冬至といっても夏至と5時間ぐらいしか昼間の時間が変わりませんが、緯度の高い北欧の国々では太陽が昇っている時間は冬の間、本当に短いものです。
そのため今も、冬至には、北欧の地に暮らしていたケルト人やゲルマン人たちの「ユール祭」という祝祭が行われています。
弱まっていった太陽の力が冬至を境に再び強くなることを祝い、ユールログとよばれる巨大な薪を燃やして悪霊をはらい、その火を囲んで祝宴が開かれました。
実は、ユール祭が、ヨーロッパに広まり、やがてキリスト教とキリスト教以前の土着の宗教ミトラ教の冬至祝祭と融合してクリスマスになったと言われています。
クリスマスに食べるブッシュドノエルは、ユール祭で悪霊をはらうために燃やされたユールログを模したものなのです。
まとめ
「冬至」は、昔使われていた季節の区分、二十四節気の一つで、立冬から数えて4番目の冬の節気です。
年によって1日前後しますが、例年12月22日ごろから始まり、次の二十四節気・小寒の前日にあたる1月4日ごろまでが冬至の時期です。
ちなみに
二十四節気の一つ、冬至は一年で昼間の時間が最も短く夜が最も長い日です。
昼間の時間が短いということは、太陽の力が弱まるためだと昔の人は考えました。
冬至を境に、再び太陽の力が強まることが、暗くて寒い冬を過ごす人々の希望だったのです。
それが日本では無病息災を願う数々の冬至の風習として、世界では太陽の復活を祝うお祭りとして今も根付いています。
現代は、「暗闇」が少なくなりましたが、電気のない時代、冬の夜は本当に暗くて寒かったのでしょう。
それにしても、冬至がクリスマスと結びつきがあったとは!全く知らなかったので驚きでした。
- 次の二十四節気は小寒(しょうかん)です。