野分の候が使える時期！意味・読み方・お役立ち文例

野分（のわき）は、秋の草花を吹き分けるような暴風、つまり台風のことです。

台風という言葉は、明治になって出来た気象用語。それまでは台風のことを野分と呼んでいました。

台風の厄日として知られる二百十日（9月1日ごろ）や二百二十日（9月10日ごろ）の時期に使う時候の挨拶です。

野分の候の読み方、意味、使える時期

野分の候を使った文例

野分の候のように、”～の候”とつく漢語調の挨拶は、時候の挨拶の中で最もあらたまった丁寧な言葉です。

ビジネス・公的な手紙や、目上の方に出す手紙の場合には、漢語調の時候の挨拶を使うのが慣例です。

では、よく使われる文例をご紹介しましょう。

ビジネスや公的な手紙

• 拝啓　野分の候、貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
• 拝啓　野分の候、貴社におかれましては、いよいよご隆盛の由、心からお喜び申し上げます。
• 拝啓　野分の候、貴社におかれましては、ますますご繁栄の段、慶賀の至りに存じます。

目上の方に出すような改まった手紙

• 拝啓　野分の候、○○様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
• 拝啓　野分のみぎり、皆様におかれましてはいよいよご壮健のことと拝察いたしております。
• 拝啓　野分の折、御一同様にはますますご活躍のことと存じます。

親しい方に出す手紙ならこんな時候の挨拶はいかが

• 二百十日も過ぎ、今年もいよいよ実りの秋を迎える頃となりました。皆様にはご健勝のこととお喜び申し上げます。
• 二百十日も穏やかに過ぎ、いよいよ秋が深まってまいりました。皆様いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
• 今年は大きな台風もなく、胸をなでおろしております。皆様、お元気にお過ごしでしょうか。

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「野分の候」は改まった印象が強いため、親しい方に送る手紙の場合、ご紹介したような柔らかい挨拶に言い換えることもできますので参考になさってください。