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憲法記念日の由来と意味!わかりやすく簡単解説!

5月3日憲法記念日は、ゴールデンウィークの後半の始まりになることが多い祝日ですね。

読んで名のとおり、憲法記念日は、第二次世界大戦後に制定された日本国憲法の施行を記念する祝日です。

ですが、どうした5月3日が新憲法の施行日になったのか知らないと思いませんか?

本日は、憲法記念日の意味と、5月3日が選ばれた由来について、わかりやすく簡単にお伝えしていきますね。

憲法記念日の意味

憲法記念日top
日本のすべての祝日は、祝日法で祝日となった意味や目的が定められています。

憲法記念日は、

  • 日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する

という意味がある祝日です。

日本国憲法は、第二次世界大戦の敗戦から、日本が民主主義国家として新たなスタートを切ることを内外に宣言するものでした。

4段からなる前文と11章103ヶ条の本文から構成されていて、次の基本3原則は日本国憲法の精神でもあり、戦後日本の発展を支えてきました。

  • 国を治める主権が国民にあることを示す国民主権
  • 人は生まれながらにして誰もが人間らしく生きるために必要な基本的な権利を持つことを示す基本的人権の尊重
  • 世界の平和を維持するために紛争の解決手段として戦争を放棄することを示す平和主義・戦争放棄

日本国憲法が1947(昭和22年)年5月3日に施行される以前の日本の憲法は、1890年に施行された大日本帝国憲法です。

大日本帝国憲法の施行されていた57年間に、日本は日清戦争・日露戦争・第1次世界大戦・第2次世界大戦という4つの戦争を経験しました。

戦死者数市民の死者数
日清戦争1万3800人
日露戦争11万5600人
第1次世界大戦300人
第2次世界大戦230万人80万人

戦争による国別犠牲者数より

平和

1947年(昭和22年)に日本国憲法が施行されてから今日まで、日本が戦争の当事国になったことがないことを素直に喜びたいと思います。

では!続いて5月3日が憲法記念日となった由来を見ていきましょう。

5月3日が憲法記念日になった由来

希望の光
新たに法律が作られるときには、

  • 公布:国民に新たな法律を周知すること
  • 施行:法律が発効し作用し始めること

という2つのプロセスを経ます。

日本国憲法も例外ではなく、

  • 1946年(昭和21年)11月3日に公布
  • 1947年(昭和22年)5月3日に施行

されました。

国によっては、施行日を公布日にしているところもありますが、日本の場合は施行日が憲法記念日となったわけですね。

実は、5月3日が憲法記念日になった由来には、公布日と施行日が決まった経緯が大きく影響しています。

5月3日が新憲法施行日に選ばれたわけ

日本国憲法の施行日を決めるに際して、次の2つが前提としてありました。

  • 公布期間は約半年
  • 施行日は1947年(昭和22年)5月初め

記念日とするには、覚えやすいということも重要です。

まず、5月1日のメーデーと5月5日の端午の節句が候補に上がります。

ですが、

  • 労働者の祭典であるメーデーは避けたい
  • 男子の節句であり武士に由来する端午の節句は、男女平等・平和主義の新憲法の精神に反する
  • という理由から決定に至らず。

    そこで浮上したのが、11月3日から半年後にあたる5月3日という日付です。

    11月3日は、現在では文化の日の祝日として知られていますが、明治天皇の誕生日で戦前までは「明治節」という祭日だった日です。

    祭日

    5月3日を新憲法の施行日とすれば、11月3日を公布日にすることが可能になる。

    GHQは明治節を公布日とすることに難色を示しましたが、最終的には日本政府の意向を尊重する形で収まったといいます。

    いうなれば、11月3日ありきで逆算的に選ばれたのが5月3日という日なのです。

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    施行日が憲法記念日に決まったのは

    新憲法の公布・施行日が決まると、続いて審議されたのは「国民の祝日に関する法律」です。

    戦前までの皇室の祭祀が中心だった祝祭日を廃止、新たな主権在民国家にふさわしい祝日を選ぶ必要があったのです。

    ところが、憲法記念日について、公布日とするか施行日とするか、州銀と参議院で意見が分かれてしまいます。

    • 衆議院は施行日(5月3日)
    • 参議院は公布日(11月3日)

    最後は参議院が先行の衆議院の審議を尊重することとなり、5月3日を憲法記念日とすると国会で可決されました。

    こうして、5月3日が憲法記念日となり現在に至っています。

    まとめ

    ゴールデンウィーク後半開始となる5月3日は、「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する。」ために制定された憲法記念日の祝日です。

    憲法記念日が5月3日になった由来を簡単に分かりやすくまとめると、次のようになります。

    戦後、新たに民主主義国家となったことを内外にしめす日本国憲法は、

    • 国民に周知するために約半年の公布期間をおく
    • 1947年(昭和22)5月初めに施行する

    というスケジュールのもと、公布日と施行日の選定が始まりました。

    5月初めの覚えやすい日ということで5月1日のメーデーと5月5日の端午の節句が候補に上がりますが、

  • 労働者の祭典であるメーデーは避けたい
  • 男子の節句であり武士に由来する端午の節句は、男女平等・平和主義の新憲法の精神に反する
  • という理由から見送られます。

    そんな中、明治天皇の誕生日で戦前まで明治節という祭日だった11月3日の半年後にあたる5月3日が施行日に決定

    続いて、公布日と施行日のどちらを憲法記念日とするかが国会で審議されます。

    参議院は公布日という意見でしたが、先に審議されていた衆議院の施行日という意見を尊重する形で、5月3日の施行日が憲法記念日として制定されたのでした。




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