祝日と祭日の違い!「祭日」を使うのは昭和生まれだけ?!


先日、とあるお店の営業時間を調べていて、「日祝日」と表記されているのを見て、「日祭日」とは言わないなぁと、ふと思いました。

でも、我が家では、普段「祝日」よりも「祭日」が会話の中に出てきます

「祝日」も「祭日」も、要は土日以外で休みの日ぐらいにしか思っていませんでしたが、ひょっとして別の物?という疑問がムクムクと湧いてきました。

色々と見ていると、小学生のお孫さんは「祝日」と言い、祖父母世代は「祭日」と言うという世代格差もあるようですね。(え?私も祖父母世代?)

そこで、なぜ土日以外の休日を指して、「祝日」と「祭日」という2つの言葉があるのか、何が違うのかを調べてみました。

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「祭日」が休日だったのは戦前の話?!

祝日と祭日の違いtop
調べてみて少なからずショックを受けたのですが、「祭日」が休日だったのは第二次世界大戦以前のことでした。

「祭日」とは、そもそもですが、読んで字のごとく“お祭りの日”です。こう書くと、お神輿が出たり縁日が出たりという俗っぽいイメージですが、この場合のお祭りは、祭祀(さいし)などの宗教儀礼を意味します。

ちょっと辞書の意味も見てみましょう。

  1. 「国民の祝日」の通称
  2. 皇室で祭典のある日。大祭日と小祭日がある。
  3. 神社などで祭礼のある日。
  4. 神道で、死者の霊をまつる日。

大辞林 第三版から引用

ここで重要なのは②の意味です。戦前の日本は、君主である天皇が治める国でした。君主の行う祭祀は、国民にとっても大切。学校や仕事を休んで祝うとされていたのですね。

それが、戦争に負けて主権が国民に移ることになり、ガラッと変わります。皇室の祭祀は、国民生活にかかわりがないものとして、1948年(昭和23年)に新たに休日に関する法律が出来ます。

それが、「国民の祝日に関する法律」(以降、祝日法)です。その中で、国が定める休日として「祝日」が定められました。祝日法以降、「祭日」は休日ではなくなったのです。

ただ、①の意味にあるように、「祭日」を使っていた世代が、休日を「祭日」と呼び続けたので、「祝日」も「祭日」も言葉として混在してきました

また戦前の休日の一部が、引き続き休日に残った影響も大きかったようです。私はもちろん戦後生まれですが、ばりばり「祭日」使っていましたので、ちょっと複雑です(笑)。

「祝日」と「祭日」の違いは、歴史的な背景が大きい話ですので、戦前と戦後の休日事情をもう少し詳しく説明していきますね。

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戦前は「祭日」と「祝日」があった

旗日
第二次世界大戦以前の日本は、「主権在君」の国でした。

つまり、国のことを決定する権利は、現在のように国民ではなく天皇にある国だったのです。そのため、天皇が行う皇室の祭祀(さいし)や儀式が、国民にとっても共に祝うべきものとして休日と定められていました。

また、細かい話ですが、戦前には皇室の祭祀がある日は「祭日」で、儀式がある日は「祝日」という2つの休日がありました。その両方をあわせて「祝祭日」と呼ぶのが一般的だったようです。

戦前の「祝祭日」一覧

祝日法が施行される前年、1947年当時は1年に12日の「祝祭日」が休日として定められていました

特徴的だなぁと思ったのは、先帝の崩御日(亡くなった日)が祭日として休みになっていたことでしょうか。1947年当時は大正天皇の崩御日が祭日になっていますが、大正天皇が崩御する前は、明治天皇の崩御日が祭日に定められていました。

戦前の祝祭日12日を表にまとめましたのでご覧ください!

日にち名称区分こんな日でした
1月1日四方節
(しほうせつ)
祝日1月1日に行われる皇室祭儀。(法令で定められていなかった)
1月3日元始祭祭日天皇の位の元始めをことほぎ、宮中三殿で行われる祭儀。
1月5日新年宴会祝日宮中で新年の到来を祝う宴会が行われた日。
2月11日紀元節祝日初代天皇の神武天皇の即位日と伝えられる日。
3月21日春季皇霊祭祭日宮中の皇霊殿で歴代の天皇・皇后・皇親の例を祭る儀式が行われる。
4月3日神武天皇祭祭日神武天皇の崩御日とされる日。皇霊殿で天皇が霊を祭る。
4月29日天長節祝日今上天皇の誕生日。1947年当時は昭和天皇の誕生日。
9月23日秋季皇霊祭祭日宮中の皇霊殿で歴代の天皇・皇后・皇親の例を祭る儀式が行われる。
10月17日神嘗祭
(かんなめさい)
祭日天皇がその年の新穀を伊勢神宮に奉る祭儀。
11月3日明治節祝日明治天皇の誕生日。
11月23日新嘗祭
(にいなめさい)
祭日稲の収穫を祝い、翌年の豊穣を祈願する。天皇が新穀を天神・地祇にすすめ、その恩恵を謝し、また、自らも食する日。
12月25日大正天皇祭祭日大正天皇の崩御日。皇霊殿において毎年崩御日に大祭が斎行されていた。

*コトバンク.jpから一部引用

最近見かけなくなりましたが、「祭日」には日の丸を玄関先に掲げるお家も多かったですね。そのため祝祭日のことを「旗日」とも呼んだようです。
日の丸

戦後も休日として残った「祝祭日」

祝日法ができるまであった12日の「祝祭日」のうち6日が現在も「祝日」として休日です。半分が引き継がれたことになりますね。

現在の祝日戦後の祝日日にち一言メモ
元日四方節1月1日
建国記念日紀元節2月11日1967年(昭和42年)に祝日に復帰
春分の日春季皇霊祭3月21日頃
天皇誕生日天長節4月29日1988年までは4月29日が天皇誕生日。1989~2018年は12月23日が天皇誕生日。
秋分の日秋季皇霊祭9月23日頃
文化の日明治節11月3日
勤労感謝の日新嘗祭11月23日

4月29日は、昭和天皇が崩御されてから、天皇誕生日ではなくなりましたが、現在も「昭和の日」として祝日です。1989年から2006年までは「みどりの日」でしたが、2007年から現在の「昭和の日」になりました。
神武天皇イメージイラスト

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戦後に定められた「国民の祝日」

現在、「祝日法」では年間に16日の「祝日」が休日として定められています。この日数は、先進国の中では多い方になりますが、バカンスといった長期休暇を取る習慣がなく有給消化率の低い日本の事情を反映した日数ですね。

16日の祝日の日にちと意味をここでご紹介しておきますね。

「国民の祝日」一覧

祝日日にち「国民の祝日に関する法律」に定められている意味
元旦1月1日年のはじめを祝う。
成人の日1月の第2月曜日おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます。
建国記念日2月11日建国をしのび、国を愛する心を養う。
春分の日春分日自然をたたえ、生物をいつくしむ。
昭和の日4月29日激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす。
憲法記念日5月3日日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する。
みどりの日5月4日自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ。
こどもの日5月5日 こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。
海の日7月の第3月曜日海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う。
山の日8月11日山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する。
敬老の日9月の第3月曜日多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う。
秋分の日秋分日祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ。
体育の日10月の第2月曜日スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう。
文化の日11月3日自由と平和を愛し、文化をすすめる。
勤労感謝の日11月23日勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう。
天皇誕生日12月23日天皇の誕生日を祝う。

*国民の祝日に関する法律第2条より

週休二日制が定着したことを受けて、2000年(平成12年)から、一部の祝日が特定の月曜日に変わりました。3連休を作ることを目的としたハッピーマンデー制度のことですね。

現在は、成人の日、海の日、敬老の日、体育の日がハッピーマンデー制度の祝日です。もっと多い印象でしたが、意外と少ないですね。2016年に出来たばかりの山の日もゆくゆくはハッピーマンデーに変わるという噂です。

さらに、祝日法では祝日の他に定められている休日が2種類ありますよ。

振替休日

祝日が、日曜日に当たった時に、翌月曜日が振替で休みになる休日です。

実は、この休日もちゃんと祝日法で決められている休みなのです。ただ、月曜日に振り替えるという表現ではなく、日曜日に当たった後の「最も近い平日」を休日にすると表現されています。

これの何がポイントかというと、もし5月3日の憲法記念日が日曜日だった場合、4日も5日も休日のため、6日の水曜日が振替休日になるということです。なるほどですよね。

ついでに、土曜日に祝日が当たった場合も、振り替えて休みにすると法律変えてもらえると嬉しいのですが(笑)。

振替休日

国民の休日

5月3日の憲法記念日と5月5日のこどもの日にはさまれた5月4日は1985年までは平日でした。(5月4日は2007年から「みどりの日」に変わりました)

この飛び石連休の解消を目的に1986年に誕生したのが国民の休日です。祝日と祝日にはさまれた平日は、休日となるというものですね。

国民の休日ができた当時は、5月4日ぐらいしか該当する日は無かったのですが、敬老の日がハッピーマンデーに変わったことから、敬老の日と秋分の日のカレンダーによっては間の平日が国民の休日になるという現象が生まれました。(シルバーウィークのことです!)

ちなみに直近では2015年が、9月22日が国民の休日となり5連休でした。

国民の休日

まとめ

土日以外の休日を「祭日」と呼んだり「祝日」と呼んだり、特に世代によって違いがあります。

「祭日」というのは、本来、神社や宮中で祭祀を行う日という意味があります。戦前の日本は天皇を君主と仰ぐ国家だったため、皇室の祭祀や儀式が行われる日が、国民も一緒に祝う休日と定められていました。

戦後になって、主権が国民に移り、同時に休日に関する新しい法律「国民の祝日に関する法律」が1948年に制定され、以降、休日は「祝日」に統一されています。

しかし、戦前の「祝祭日」12日のうち、6日が新たな「祝日」として引き継がれたこともあり、「祭日」をそのまま使う人も多くいたため「祝日」の通称として残ったのです。

我が家では、今でも「祭日」の方が会話でよく出ますが、私はこれから「祝日」を使うようにしようと思います(笑)。

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