早乙女(さおとめ)は、現在では田植えをしている女性を指すますが、本来は田植え神事で田植えを行う若い女性を意味する言葉です。
田植え神事では、早乙女たちは、白い手ぬぐいに菅笠をかぶり、紺色の単衣に赤い帯という揃いの姿で一列になって苗を植え進んでいきます。
田植に関連する時候の挨拶は芒種の期間(6月5日から20日ごろ)に使えますが、早乙女の候は6月上旬と少し限られた時期に使うと良い時候の挨拶です。
早乙女の候の読み方、意味、使える時期
読み方 | さおとめのこう |
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意味 | 現在では、田植えをする女性を指すようにもなりましたが、本来の意味は田植え神事で、田植えを行う若い女性のことです。 「早乙女の候」は、暦の上の夏の中頃の時候の挨拶です。 時候の挨拶としても、田植えよりも「御田植祭の時季になりました」という意味で使うほうが適切です。 |
使える時期 | 芒種の日(6月5日ごろ)から6月上旬すぎまで 6月上旬 |
早乙女の候を使った文例
早乙女の候のように、”~の候”とつく漢語調の挨拶は、時候の挨拶の中で最もあらたまった丁寧な言葉です。
ビジネス・公的な手紙や、目上の方に出す手紙の場合には、漢語調の時候の挨拶を使うのが慣例です。
では、よく使われる文例をご紹介しましょう。
ビジネスや公的な手紙
- 拝啓 早乙女の候、貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
- 拝啓 早乙女の候、貴社におかれましては、いよいよご隆盛の由、心からお喜び申し上げます。
- 拝啓 早乙女の候、貴社におかれましては、ますますご繁栄の段、慶賀の至りに存じます。
ちょっと一言
貴社は、会社の尊敬語です。
団体や協会に送る場合は、貴社を貴会に変えればそのまま使えます。
団体や協会に送る場合は、貴社を貴会に変えればそのまま使えます。
目上の方に出すような改まった手紙
- 拝啓 早乙女の候、○○様には一段とご清祥のこととお慶び申し上げます。
- 拝啓 早乙女のみぎり、皆々様におかれましてはますますご活躍のことと拝察いたしております。
- 拝啓 早乙女の折、御一同様にはいよいよご壮健のことと存じます。
ちょっと一言
「早乙女の候」は「早乙女のみぎり」「早乙女の折」に変えて使うこともできます。
親しい方に出す手紙ならこんな時候の挨拶はいかが
- 田んぼに水が張られ、田植えが始まるのを待つばかりとなりました。お元気でご活躍とのこと、なによりと存じます。
- 田になみなみと水が張られ、いよいよ田植えの季節となりました。ご家族の皆様、お変わりなくお過ごしでしょうか。
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「早乙女の候」は改まった印象が強いため、親しい方に送る手紙の場合、ご紹介したような柔らかい挨拶に言い換えることもできますので参考になさってください。
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