ダニは、どこの家にも必ずいるそうですが、家の中でも多い場所が布団だそうです!
その数、なんと1組の布団の中に何十万匹から何百万匹ともいう、本当に恐ろしい数値です。
「寝るの大好き!布団大好き!」な私ですが、そういう目で布団を見ると、背筋が“ゾワワ”ときました。。。
ダニに噛まれると、痒みもしつこいですし跡も残りやすいですよね。
それに、ダニの死骸やフンはぜん息やアトピー性皮膚炎など、アレルギーの原因です。
しかも、ダニは小さすぎて目に見えないので、何か対策をしてもいなくなったのかどうかも分かりません!
そんな非常に迷惑なダニ。
布団を干せば退治できているかと思ったら、ダニはそれぐらいでは布団から消え去らないというではないですか。
でも、何にでも対策はあるものです。
本日は、ダニを布団から退治する方法をじっくりとお伝えしますね!
ダニ退治の方法は2段階で考える
布団からダニを駆除する対策としてすぐに思いつくのは、「布団を干す」、「布団に掃除機をかける」の2つかと思います。
この2つも決して間違いではないのですが、残念ながら、これではダニは退治しきれません。
布団からダニを退治する方法としては、
- 生きたダニを死滅させる
- ダニの死骸とフンを取り除く
という2段階に分けて、かつ、この両方を同時に行わないと効果が低いのです。
「布団を干す」「布団に掃除機をかける」は、片方に対してのダニ対策にしかならないため、布団からダニを退治する方法としては不十分だったのです。
それぞれ、具体的に何をすればいいのかを見ていく前に、ダニの生態について説明しますね。
ダニの生態について知っておくと、なぜこういう対策をしたほうがいいのか、いっそう理解いただけると思います。
ダニの生態よりもダニの退治方法が先!という方はまずは生きたダニを死滅をクリックしてくださいね。
ダニの生態を知っておく
ダニを布団から徹底的に退治するためにも、敵を知ることも必要です。
ダニが増える環境や時期、そして肝心なダニはどういう状況なら死ぬのかを見ていきましょう!
ダニが増える環境と時期
高温多湿な場所や環境が大好きなダニは、気温25℃、湿度が60%以上になる梅雨の時期から爆発的に繁殖します。
1匹のダニは、2~3ケ月の寿命です。
卵からかえって10日ほどで成虫になり、1日に1~3個のペースで卵を産んでいき、ダニの数は8月にピークを迎えます。
そして、布団も温かくて適度に湿度があって、エサになる人間のアカやフケもあるというダニにとってはまさに快適な条件が整っています。
秋に入ると、ダニの数は減りはじめ、代わりにダニの死骸とフンの量が増えだします。
ダニの死骸とフンは呼吸系のアレルギーを引き起こす原因ですので、死んでもなおダニは厄介な存在です。
こうしたダニの生態サイクルからも、少なくとも1ヶ月に1回は徹底的にダニ退治を行う必要があります。
もしアレルギー症状が深刻と言う場合は、ちょっと大変ですが1週間に1回はダニを退治することをおすすめします。
ダニが生きていけない状況とは
ダニは、空気のない宇宙空間でも30分も生きていたという恐ろしい生命力を持っています。
そんなしぶといダニを唯一やっつけることができるのは60℃以上の暑さです。
高温がダメなら低温も生きていけないのではと思うところですが、マイナス13℃でもダニは死ななかったそうです。
ダニを死滅させるには、熱を加えるしかないことが分かります。
では、次の章でダニを布団から退治する方法を詳しくお伝えしていきますね。
まずは生きたダニを死滅
ダニ退治の1段階目は、生きたダニそのものを増やさない、死滅させることです。
ダニは60℃以上になると生きていけません。
つまり、布団全体を60℃以上の温度にして、その状態を20~30分保てば、布団の中のダニは全滅します。
ここでは、布団を60℃以上にする退治方法をご紹介していきますね。
洗濯機の乾燥機能を使う方法
初めにご紹介するのは、洗濯機の衣類乾燥機能を使って、布団を乾燥させる方法です。
洗濯機に乾燥機能がない場合は、お近くのコインランドリーで高温乾燥にかけます。
80℃から120℃というとても高い温度にまで加熱できますので、確実にダニをやっつけることができる温度です。
ただし、羽毛布団は乾燥機を使えない場合がありますので、洗濯表示は必ず確認してくださいね。
布団乾燥機を使う方法
ダニ駆除のために布団乾燥機を使う場合は、乾燥機の温風の当て方を工夫します。
マットのあるタイプならマットで布団をくるみ、さらにその上から布団をかけて、乾燥機の温風で布団全体の温度があがるようにします。
片面だけ熱くなっても、ダニは熱くない裏側に逃げてしまうからです。
温風が出るノズルを布団の間に差し込むタイプの乾燥機の場合は、1枚の布団を二つに折って、その間にノズルを差し込みます。
そして、布団をやはり布団干し袋か大きなゴミ袋などに入れて、熱を逃がさないよう密閉します。
ダニ駆除機能がある場合は、かなり高温の温風が出ますので密閉して30分もかければ十分です。
ダニ駆除機能がない場合は、2~3時間を目安に布団を乾燥してください。
我が家の布団乾燥機はマットのあるタイプですが、ダニが布団の中を移動するとは夢にも思っていなかったので、ちょっと無駄になっていたのかと悔しい思いです。。。
次からは、今回知った密閉作戦を必ずせねばと思いました。
夏限定!車のダッシュボードを使う退治方法
夏の炎天下では、車のハンドルが握れないぐらい熱くなりますよね。
炎天下では、ダッシュボードは実に75℃にまで気温が上昇しているそうです。
その熱をダニ退治に利用する手順をご紹介しますね。
- 晴れた夏の日の15時ごろに布団を布団干し袋か黒い大きいゴミ袋に入れる
- 布団を入れた袋をガムテープで封をして密閉する
- そのまま車中に40分から1時間、放置する
この方法は、ダニの死亡率(?)が、ほぼ100%と言える効力抜群の方法のようです。
ガレージが遠いと、布団を運ぶだけでも暑い!となりますが、やってみる価値はありますね!
我が家は、ガレージが玄関横にありますので、夏になったらこの方法は試してみたいと思います。
他にもこんな方法
熱が当たる面が片側だけ、面積が狭いなど、先にご紹介した3つほど効果が高くないですが、こんな方法もあります。
ホットカーペットを使う
ダニ駆除の温度設定ができるホットカーペットの上に、布団を広げ、裏表2時間ずつしっかり温める方法です。
この時も布団の上に布をかけるなどして、熱を布団に閉じ込めるようにすると効果が高くなりますね。
アイロンの高温スチームをあてる
布団に使えるアイロン限定の方法です。
(必ずアイロンの取り扱い説明書を確認してください!)
ちょっと手間のかかる方法ですが、ダニに逃げ出す暇を与えないように、高温のスチームを一気に吹きかければ効果が期待できます。
- 部屋を暗くして布団を1時間置き、ダニが布団の表面に出てくるのを待つ
- 布団の生地が焦げないように固く絞ったタオルを当て布として準備する
- アイロンを100℃の高温に設定し、スチームをタオルの上からあてていく
- 1ヶ所につき5秒を目安に、ダニの多い布団の頭部分から足の方向にアイロンをかける
さて、これらの方法で生きているダニをやっつけたら、ダニ退治の第2段階、ダニの死骸とフンを布団から取り除くことに移りましょう!
ダニ退治に効果があると思っていた布団の天日干し。
日に当てている側の温度が上がれば、ダニはモソモソと温度の低いほうに移動して、しっかり生き残ってしまっています。
ですが、布団を干すことでダニの増加を防ぐことはできます。
干した布団の中は水分が乾いて、湿度が低くなります。
ダニは、乾燥した状況では、動きがグンと鈍くなるため、ダニの繁殖には歯止めをかけることができます。
なお、生きたダニは掃除機でも吸い取れないぐらい、布団の繊維にしっかりしがみついています。
したがって、布団たたきで、叩いたぐらいでは、ダニを布団から落とすなんて無理なのです。
布団をたたくと、中綿や生地を傷めることにもなりますし、ダニの死骸やフンが表面に浮かび上がってきてアレルギーの原因を増やすだけということに。
布団を干した時は、ホコリを手ではらうぐらいで取り入れるようにしましょうね。
布団を干すのに効果的な時間や長さについて、こちらに詳しくまとめています。
⇒布団を干す時間は夏と冬で違った!長時間干す必要もないんだって!
次にダニの死骸とフンを除去
ダニ退治の第2段階では、ダニの死骸とフンを布団から取り除いていきます。
ぜん息やアトピー性皮膚炎などの原因となるのは、生きているダニよりダニの死骸とフンです。
第1段階で生きたダニを退治したあとは、布団の中にはダニの死骸がいっぱいになっています。
ダニの死骸やフンをきれいに取り除くこと、これがダニ退治の仕上げです!
ダニの死骸やフンを取り除く方法には、掃除機を使う方法と、布団を丸洗いする方法の2つが確実です。
掃除機で取り除く方法
生きているダニは布団の繊維にしがみついていますので掃除機で吸い取っても効果は見られませんが、ダニの死骸やフンの除去には掃除機は大活躍してくれます。
ここでちょっと気になるのが、掃除機のヘッドです。
普段の掃除で使っているヘッドでも吸引力に問題はないですが、掃除に使っているヘッドで布団に使うのはちょっと・・・と思いますよね。
そんなときは、布団掃除機用のヘッド、もしくは100均で布団掃除機カバーを購入してもいいかもしれませんね。
今すぐ掃除機をかけたいというときは、ストッキングをカバー代わりに被せるという裏技もあります!
100均の布団掃除機カバーも魅力なんですが、個人的にはこのストッキングを被せる方法を試してみようと思っています(笑)。
では、ヘッドの問題が解決したところで、掃除機のかけ方のポイントをお伝えしますね。
- 掃除機をかける時間は1㎡あたり20~30秒を目安
- ダニが多い布団の頭の方からかけ始めて足の方に向かう
- 布団の片側だけではなく両面とも掃除機をかける
- 掃除機の排気が布団にかからないよう向きに気を付ける
ダニの死骸やフンは、布団の中綿の繊維に絡まっているため、しっかりと掃除機をかけないと吸い取り切れません。
ゆっくりと丁寧が必須です。
布団を丸洗いする方法
アレルギーの症状がある場合は、掃除機よりも布団の丸洗いがおすすめです。
水や洗剤がかかってもダニは死にませんが、ダニの死骸やフンは丸洗いできれいに洗い流せます。
また布団を洗うとダニのえさになるフケやアカをきれいにできますので、そういった点でも布団を洗うことは有効なダニ対策ですね。
家の洗濯機の容量では難しいような場合もありますし、洗濯する時間が取れない場合もあります。
そんなときは、やっぱりクリーニング屋さんの布団クリーニングが便利です!
高温乾燥や加熱処理があるかどうか確認の上、出してみてください。
(引き取りと配送サービスがあれば、なお嬉し♪ですね)
布団に住みつくダニには2種類があります。
布団の中のダニの90%はヒョウダニといって、人間のアカやフケをエサにしており、死骸やフンがアレルギーの原因物質となります。
このヒョウダニは、人の血を吸わないこともあり、増えてもなかなか気づけません。
残りはツメダニといって、こちらは人の血を吸うダニ。
ツメダニはヒョウダニをエサにしています。
ヒョウダニが増えるとツメダニも増えるという図式ですね。
この点からも、ヒョウダニを増やさないように布団を清潔にすることもダニ対策には欠かせないポイントです。
布団のダニを増やさない
さて、2段階のダニ退治で、ようやくきれいになった布団。
この状態を保って、布団のダニを増やさない状態を保つことが大切ですね。
そのために普段の生活で心がけたいポイントを最後にお伝えしていきますね。
布団を清潔に保つ
まずは、やはり布団そのものの状態をきれいに保つこと。
そのためには、次の3つを出来るだけ小まめに行います。
- 布団を定期的に干す
- 布団に掃除機をかける
- シーツやカバーを小まめに洗う
布団を干すと、布団の中が乾燥しますので、ダニにとっては動きにくい環境ができます。
結果、ダニの繁殖活動を減りますので、ダニが増えないという嬉しい効果がありますよ。
アレルギーの原因になるダニの死骸やフンも小まめに取り除くだけで、効果が違います。
それこそ、チリも積もれば何とやら、ですね。
できれば、布団の丸洗いを定期的に行いたいところですが、それはさすがに大変です。
シーツやカバーを小まめに洗うだけでも、布団の表面にダニが増えることが防げます!
毎日洗っているという人も聞きますが、1週間に1回は洗うようにしたいですね。
また、布団そのものが、ダニが発生しにくいというものもあります。
中綿の材質でいうなら、羊毛や羽毛布団は綿布団よりもダニがつきにくい布団ですね。
中には、防ダニ布団なんてものもありますので、買い替えを検討されているなら、この機会にそうしたものを選ばれてもいいかもしれません。
布団の買い替えまではちょっと・・・という場合は、カバーだけを防ダニカバーに替えるというのもいいですね。
室内もダニが住みにくい環境にする
布団というよりも、室内・家そのものをダニにとって住みにくくするということも、健康の面からもメリットが大きいです。
近ごろの住宅は気密性も高く、冬でも暖房や加湿をしますので、ダニにとっても住み心地が良い環境です。
梅雨から夏にかけてがダニが最も増える季節ですが、快適な住環境であればあるほど、ダニ対策は1年中必要になってきていると言えます。
基本は、家の湿度を下げること。
窓を開けて風を入れるといった換気を小まめに行ったり、梅雨時には除湿器を使ったりというだけでも違ってきますね。
洗濯物を部屋干しするときも出来れば除湿器や乾燥機を使うようにしてください。
また、ホコリはダニの死骸やフンのかたまりですので、部屋の掃除も小まめに行っていきます。
特にカーペットを敷かれている部屋は、掃除機を丁寧にかけたいですね。
最近は、あまりされていないかもしれませんが、畳の上にカーペットを敷くのは避けたほうがいいです。
ただ、これは模様替えになりますので、なかなか難しいということもあると思います。
そうした場合は、カーペットをめくれるところは時々めくりあげて、畳にも掃除機をかける、風を当てるなどやってみてくださいね。
まとめ
温かくて気持ちのいい布団は、ダニにとっても住みやすい高温多湿な場所です。
ダニは、梅雨の時期から増え始め、ピークは8月の時期。
秋以降は、増えたダニが死んでいきますので、ダニの死骸とフンが多くなります。
ダニの死骸やフンは、ぜん息やアトピー性皮膚炎などのアレルギーの原因物質です。
布団のダニ対策を考えた場合、
- 生きたダニを増やさない・死滅させる
- ダニの死骸とフンをきれいに取り除く
という2点を同時に行うことが必須です。
ダニは、生命力が強くしぶとい存在です。
ダニの繁殖のサイクルからも、1ケ月に1回はダニ退治を行って、ようやくダニを布団から追い出すことができると考えましょう。
それにしても、空気がない宇宙でも30分も生きられるなんて、あんなに小さいくせに、本当に憎らしい存在ですね、ダニってやつは。
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