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「とおり」と「通り」はどちらも正しい!使い分けもシンプルでOK!

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文章でよく使われる『○○のとおり』、平仮名と漢字のどちらを使えばいいか悩みませんか?

確か、小学校では『○○の通り』と漢字で習った記憶が。

ところが最近、「とおり」もしくは「どおり」と平仮名が多いことに気づきました。

特にお役所から回ってくる書類や提出書類のフォーマットでは、平仮名で統一されています。

モヤっとしたものを感じつつ、「下記のとおり」と私も平仮名派に転向してしまいました。

ところが、先日、とあるセミナーで講師が「その通り」と板書されたのを見て、忘れていた“モヤっ”が湧き出てきました。

これは積年の“モヤっ”を解消するしかないという意気込みのもと、“とおり”と“通り”のどちらが正しいか、調べてきました!

日本語としてはどちらも正しい!

とおり通り正しいtop
もう結論としては、上のタイトルのとおりです。(あ、ここでも“とおり”が)

結論!

日本語としては、“通り”と漢字で書いても“とおり”と平仮名で書いても全く問題ありません!

念のため漢和辞典で「通」を調べると、“~と同じに”、“~のままに”という意味がきちんと出ていました。

漢和辞典によると

<国訓>

  1. とおり(とほり)。
    イ)道筋。「本町通り」。
    ロ)ごとし。「右の通り」。

出典:角川漢和中辞典

ちなみに国訓というのは、漢字が生まれた中国では通じない、つまり日本語だけが持つ意味です。

意外にも、道路に「通り」とつくのも日本だけの使い方だったんですね。

漢字も平仮名もOKと分かったのはいいとして、なぜお役所関連の書類は「○○のとおり」と平仮名が多いのでしょうか

調べてみると、“そんな決まりもあるんだ”と感心する事実が分かりました!

公用文は“とおり”を使う決まり

通りの標識
公用文とは国や都道府県や市区町村といった公共団体が作成する法令や公に出す文書のことです。

さきほどから、私がお役所関連の書類と平ったく表現していましたが、公用文が正式な表現です。

公用文の表記を統一するために、内閣府が各行政機関に対して「公用文における漢字使用等について」という通知を昭和48年、昭和56年、平成22年と過去3回出しています。

昭和56年10月に出された通知の中で、「○○のとおり」は平仮名表記と決められていたのです!

昭和56年(1981年)の通知ということなので、けっこう昔から、「○○のとおり」は役所では平仮名が使われるようになっていたようです。

急に「とおり」に変わったと感じたのは、単に私が社会人になって、そういう公用文を目にする機会が増えたせいだったのですね。

こうした決まりがある以上、公用文には漢字か平仮名かという選択の余地は残されていません。

公用文や役所に出す書類を作るときは、「○○のとおり」「○○どおり」は平仮名と迷わなくていいですよね。

では、公用文以外では、「○○の通り」、「○○のとおり」のどちらを使えばいいのか、続いて検討したいと思います。

ちなみに

「○○のとおり」の他にも、昭和56年10月の通知で、原則平仮名表記と決められた語句があります。

  • こと(許可しない“こと”)
  • とき(事故の“とき”は連絡する)
  • できる(だれでも利用できる)
  • ~ていただく(報告していただく)
  • ~でください(話してください)
  • ~てよい(連絡してよい)

“できる”は、私も毎回、悩む表記で、前後の文章の漢字が多いときは“できる”にして、平仮名が続くときは“出来る”にしたりしていました。

それにしても、ここまできめ細かく決められているなんて、さすがお役所ですね。

公用文以外ではどう使う?

改めて確認すると、「とおり」も「通り」も日本語として間違ってはいませんでしたよね。

間違っていない上、公用文を除いては、「とおり」も「通り」のどちらを使ってもいいわけです。

ですが、一つ言えることは、同じ文章で「とおり」・「通り」の両方を使うのは避けた方がよいということ。

「とおり」なら「とおり」、「通り」なら「通り」と、統一して使うことで表記のブレがない文章になります。

そう思って、あれやこれや使用例を探していたら、“あら?これはどうなの?”と思う文章を見つけましたのでご紹介しますね。

・・・新聞社・通信社の「数字の書き方」の基準・原則は次のとおりである。(中略)和語・漢語意識が強い成句や専門用語などは従来通り漢数字を用いる・・・

NHKの『平成 20 年度「放送における数字表現」に関する調査から』から抜粋

ご覧いただくとおり、「とおり」と「通り」が一つのレポートの中に混在しているのです。
(よく読むと、「とおり」は本文、「通り」は新聞社からの回答文と、作成者が違うのですが)

“従来通り”は、「どおり」ではなく漢字な気もしてきました。

こういうときは、新聞社の使用状況を調べるに限ります。

すると、これまた意外な結果が出てきたのですよ。

2016年12月3日~2017年12月2日の1年間に、全国80紙の新聞紙面で「とおり」と「通り」の使用状況が次の表です。

とおりorどおり通り
従来126件2,922件
以下の142件2,640件
次の3,401件50,499件
予定118件5,813件

*全国80紙×過去5年分の記事を検索、新聞トレンドより作成

ご覧いただいたとおり、新聞では、圧倒的に「通り」が優勢です。

ますます「とおり」でも「通り」でも問題ないということが分かりますね。

tahe
新聞は、限られた紙面に記事を書くためには、一文字でも少ない「通り」が使われるのかも。
知り合いに新聞記者がいますので、今度会ったら聞いてみようと思います!

まとめ

「とおり」と「通り」は、 “~と同じに”、“~のままに”という意味で使われますが、平仮名でも漢字でも意味も使い方も差はありません。

ただ、国や地方公共団体など行政機関が作る公用文は、昭和56年に内閣府が出した「公用文における漢字使用等について」という通知の中で、「~とおり」を使うようルールが決められていました。

ですので、公用文以外では「とおり」「通り」のどちらを使っても間違いではありません

実際、2016年12月3日~2017年12月2日の1年間に全国の新聞80紙での使用状況を見てみると、「通り」が圧倒的に多く使われています。

「とおり」「通り」、公用文以外では、どちらを使うと決めたら、同じ文章内では両方を使わずに、決めた表記を統一して使う。

使い方としてはそれだけを気を付ければ、文章の表記にブレが出ないので大丈夫ですね!

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